2013/4/8 <丹田とチャクラ、内分泌腺の関係>

2013/4/8 <站樁功で目に見えず触れないものを探求する、丹田とチャクラと内分泌腺の関係>

 

站樁功を一人外で練習するには、人に何と思われても気にしない心が大事になる。

一旦中に入ってしまえば(瞑想状態に入ってしまえば)、外界のことが遠く感じられるので自然に気にならなくなる。それでもたまに、特に子供などは近寄ってきて、「何やってるの?」と聞きにきたりするから、わざわざ自分の外に出て答えるか、出るのも煩わしいから無視して不気味がらせておくか悩むところだったりする。

 

先日一人で立った場所はオフィスビルディングの庭。

もし警備の人が来て何をやってるか尋ねられたらなんて答えよう?と立ち始めに考えた。

”太極拳の練習です”、と言っても良いのだが、ただ立っていて何の練習?といぶかしく思われるだろう。もし、”気を身体に巡らしてツボを開けているのです”、と私にとっては最も普通な答えをしたら、相手は???で意味が分からないだろう。更に進んで、”天人合一の境地に至るための練習です”などと理想的な回答をしたら、どこの宗教団体の修行かと、それこそ練習をお断りされるかもしれない。

しばらく妄想してふと名案が浮かぶ。

”腰痛がひどいので、このように腰を伸ばして立って腰痛を治しているのです”、そう、腰痛解消のため、と言えばきっと誰も不気味がらないだろう。実際それは嘘ではない。

腰痛解消には、腰椎を伸ばして力を抜いて立つ站樁功は最も効果的だ。これは万人受けする回答!と自画自賛。

 

站樁功は、腰痛解消等という誰にでも理解できるような肉体的な側面から、気を回すとかツボを開けるという肉体よりもさらに微細な部分への感覚、心を静めて安寧の境地に至る精神的な側面、そして天人合一に至る霊的な側面まで、人間のすべての側面を網羅する奥深さがある。

筋肉や骨は肉体の中でも最も表面的な部分で、そこから内臓に入り、気血の動きを捕まえ、更には全ての指令塔となる”意”を意識できるように一歩一歩内側を探求していくのが太極拳の醍醐味。

目に見え触れるものから、徐々に目に見えない触れないものへ、と意識できるようにするのがこの練習。

「太極拳の入門には10年かかる」とよく言われるが、それはその所謂肉体の内側の意識を捕まえられるようになるにはかなりの年月が必要ということだ。

もちろん人によって”入門”するまでにかかる時間に長短はあるが、”有名だが理屈を知らない先生(名師だが明師ではない老師)につけば一生入門することはできない”と言われている。どんな習い事でも同じだが良い師と出会い、自分がしっかり努力するのが正しい道を歩み進歩するための必須条件。運と努力、ともに必要。

 

本当は今日は太極拳の丹田とヨガのチャクラの関係について書くつもりだったのだが、いつものことだが、書き出すと勝手に指が動いて、本来書こうと思っていたことではないことを書いていたりする。それはおしゃべりと同じだ。

以下、チャクラと丹田について簡単にメモ。

 

太極拳のベースには道教の修行法があるが、そこで使われる丹田はヨガでいう7つのチャクラと対応している。

左の図では、赤球が第1チャクラ(ムーラ・アーダーラ)、橙球が第2(スヴァ・アディシュターナ)チャクラ、黄球が第3チャクラ(マニプーラ)、緑球が第4チャクラ(アナーハタ)、青球が第5チャクラ(ヴィシュッダ)、薄紫球が第6チャクラ(アージューニャ)、紫球が第7チャクラ(サハスラーラ)と呼ばれている。

 

これらのチャクラは大事な内分泌腺上に位置しているが、その場所には任脈上のツボがある。

その対応関係は以下のとおり。(注:第1、2、3チャクラと内分泌腺の相関関係については諸説ありますが、適宜参照した上で自分の感覚を加味しています。)

 

第1チャクラ・・・会陰・・・性腺

第2チャクラ・・・関元・・・性腺、副腎

第3チャクラ・・・気海、神阙(臍)・・・副腎、膵臓

第4チャクラ・・・膻中・・・胸腺

第5チャクラ・・・天突・・・甲状腺

第6チャクラ・・・祖窍・・・脳下垂体

第7チャクラ・・・百会・・・松果体

 

私の太極拳の流派では、第2チャクラを下丹田、第3を中丹田、第6を上丹田としているが、多くの気功、太極拳の流派では第2または第3チャクラを下丹田(いわゆる丹田)、第4チャクラを中丹田、第6チャクラを上丹田としているようだ。

 

私自身站樁功をしていて、身体を真っ直ぐに”貫通した”ように感じる時は、この内分泌腺達が一直線上に並んでいるような感覚がある。そうすると、内分泌腺各々の働きが良くなるだけでなく、それらの間の循環がうまくいっているような気がしたりする。

 

なお、站樁功の要領で「下顎を少し引く」とか、「胸を含む(含胸)」というのがあるが、前者は”喉を少し奥に引いて喉奥に少し空間をとる”意味で、これは天突(第5チャクラ)のツボを開ける要領だ。後者はの「含胸」は胸を少し引く意味だが、これは正確には胸全体ではなくて、第4チャクラの膻中のツボを少し内側奥に引く意だ。いずれも、天突や膻中のツボを百会と会陰をつないだ直線状に並べるために必要な要領で、その位置にあればその部位に対応した内分泌腺の働きが最も良くなるのだと思う。

 

太極拳の練習では、精(下丹田)→気(中丹田)→神(上丹田)と上向きに変化させていった後、また神→気→精、と戻して、ぐるぐる循環させる。

内分泌腺の関係について詳細はよく調べていないけれども、脳下垂体(上丹田)が身体の下部にある様々な内分泌腺を刺激するホルモンを出していることに鑑みれば、精気神、という抽象的な言葉で表されていることもそれほど雲をつかむような話ではないかと思ったりする。

 

ホルモンは若返りの鍵を握るとも言われているから、もう少しお勉強した方がよいなぁ。

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『今日のメモ』毎日の練習は気づきの宝庫。太極拳の練習の成果が何に及ぶかは予測不可能。2012年9月〜のアーカイブは『練習メモアーカイブ』へ

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2012/3/20

日本養生学会第13回大会で研究発表をしました。

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