2021/9/22 <師父の背中>

 

 見慣れているはずの師父の後ろ姿でしたが、動画に撮って見てみると師父の背中(腰)のダイナミックな動きに驚きました。

 

←左は第6式白鹤亮翅の導入部分。

https://youtu.be/wjmmpMKj0fg

 

陳式一路では第5式单鞭から白鹤亮翅へと体を東向きに移行する際の動きを第6式金刚捣碓としているのだが、馮老師が混元太極拳を編纂した際に金刚捣碓の部分は第6式白鹤亮翅に含まれてしまった。

 

左の円の動作は、ここから金刚捣碓、もしくは体を南から東向きに移行するために必要となる丹田の動きをあらかじめ練習させている部分だ。

 このように意図的に余分とも思える円を描かせるのが混元太極拳の特徴だが、そのおかげで、その直後の動きや技にはどの円(丹田の回し方)が使われるのかがわかるようになっている。ある意味、太極拳の種明かし、核心を見せているようなところだ。

 こういう箇所は内功そのものなので、3回円を描くところを5回にしようが10回にしようが構わない。套路の中でも内功ができる=丹田の気を練りながら運用することができる。馮志強老師の功績は、それまで師弟間でしか教えられてこなかった太極拳における丹田の気の運用方法を套路の中で誰にでも分かる形で公開したことだと言われている。

 


  ここで上の師父が時計回りの竪円を描く後ろ姿を見ると、背骨(特に腰椎)がうねっているのがよくわかる。その背骨は頚椎から尾骨まで、折れることなく龍のようにうねって動いている。

 

 師父の背骨を見ていると、中国でよく見かける龍のモチーフやクンダリーニ覚醒の象徴として描かれる立ち上がった蛇を思い出してしまった。それらはこのようなダイナミックな背骨の動きをもたらすエネルギーを象徴しているに違いない・・・。

 

 

 第6式白鹤亮翅の同じ部分を前から見ると、師父は丹田を回している。https://youtu.be/FuTAYgQPX9A

 

 丹田を回すと背骨が龍のようにうねる。背骨をうならせているわけではない(背骨をうならせようとすると上半身に力が入って身体が硬くなる)。

 丹田の気が腰まで達して(”命門を開く”)帯脈一帯が丹田になれば丹田を回すと背骨が自然にうねる。猫が背骨をうならせようと思っていなくてもうねってしまうのと同じ?

 

 そして後ろ姿をもう一度みると、腰椎が上は頚椎、下は尾骨まで一直線につながっている。尾骨までつながると、股は自然に”円裆”になる。

 ”円裆”になると、足は自然に地面を”突っ張った”ようになる。

 足が地面を突っ張れると地面から反発力を得て背骨や腕が柔らかく動くようになる。腕を柔らかく動かそうと思わなくてもそうなってしまう。力を抜いて動かそう、と思っていると意識が力を抜きたい部分に行ってしまってかえって力が抜けなくなる・・・意識を丹田に置くのはそれを回避する方法でもある(とはいっても、意識はすぐに丹田から逃げてしまいます。それができるようになるには相当な修行が必要。)

 

  このような円を描く動作だけ見ても身体の開発度が分かります。

  師父がどれだけ腕を回しても頭や肩の高さが変わらない・・・身体にクッションがある。これが太極拳で作ろうとしている”柔”の身体。背骨が棒のように真っ直ぐなのは硬直した身体。背中を見ると歳が分かる。しなやかな背骨を維持するには丹田の気のクッションが必要なようだ。(クッションがない状態で背骨の棒を無理に曲げ伸ばししていると折れてしまう=痛めてしまうというイメージ)

2021/9/21

 

 しばらく劉師父の動画の編集をしていました。

 昨日師父に「えらく私の拳に似てきたなぁ。」と言われたのは、絶対師父の24式を何度も何度も見ていたせいだと思う・・・

 

 第1式から第5式、第6式から第10式は繋げて前後別々の動画に、第11式以降は大体3式づつを前後併せて一つの動画にしました。スローにしたり一時停止すると発見があります。

 見所、また書きます。

 https://youtube.com/playlist?list=PLFvVPgQrjXrbUpCq5TURHrloE_mKeHG1U

2021/9/16

 

 私が最近強く感じるのは、結局、息だ、ということ。

 気を溜める、気を通す、丹田を回す、発勁する、経を通す、などは皆、息なくしてはできない。太極拳の練習は息を全身隅々まで通す練習だ、といってもよいのでは?と思ったりする。

 

 逆に言えば、私たちは普段息を隅々まで通していない。私は24式をやっている途中で突然鼻が通って息が目の奥に入って視界が開けるようなことが度々あるけれど、裏返して言えば、普段は全くそんな状態ではない。息が通った時にそれまで通ってなかったことがわかる。

 

 息は私の課題でもあるけれど、最近一人で練習しているリップロール、これは上半身を放松させ、丹田を充実させるとてもお手軽な方法・・・と、昨日ビデオレッスンした生徒さんに早速紹介したばかり。うまくできれば上虚下実になる息の使い方が分かる。

 

 リップロールは子供の頃きっと誰もがやったことがある、唇を合わせてブルブルブルブル・・・・と撼わすもの。私はそれをボイストレーニングの動画で知って早速試してみたのだけど、最初は思ったようにうまくできなくて焦りました。歩きながら練習したりして、うまくできる時の状態を観察したら、おもしろい事実を発見したのでした。

 

 実は1ヶ月ほどのグループのレッスンで、レッスンの最後に皆にリップロールできますか?とやってもらったのだけど、案の定、私の年代に近い生徒さんたちはあまりうまくできない。が、一人30代前半の生徒さんがいたので、彼女にやってもらったらすんなりできる。ああ、なるほど、とその時、年齢とともに筋肉が硬くなるだけでなく息の幅が狭くなることも(ちょっと悲しいけど)確信したのでした。

 

  リップロールが長い時間持続するには、リップロールをする(息を吐く)前に、吸った息が鼻筋のてっぺん、目の高さ近くまで入り、それと同時に腹が膨らむような状態が必要になる(はず)。

  もし直前の息が鼻の穴の少し上あたりまでしか入っていなかったら、リップロールをしても数秒ももたないだろう。やってみると分かるが、鼻の穴程度の息の吸い方では腹まで息を入れることはできない。腹に息を溜められないと、そのあと、均等に長時間安定して吐き続けることはできない。

  私が参照した動画では、リップロールをする前に、良い香りを嗅ぐような吸い方をさせて鼻筋の上まで息をいれ、それから鼻からゆっくり息を出すエクササイズをさせていた。(下の動画のエクササイズ、個人的にはとてもおすすめです。)

 

 実は、上の動画の、思いっきり良い香りを嗅ぐような吸い方で息が届く場所、目の奥に近いところ、そこがほぼ上丹田。眉間の奥にある祖窍という場所だ。

 動画のエクササイズをして確信したのは、上丹田まで息を入れられれば下丹田(股関節の高さにある丹田、下半身(アパーナ気)を操る丹田)まで息が入る、ということだった。

 

 そこで、改めて馮老師のテキストにあるタントウ功の要領の記述を確認したら、やはり、タントウ功に入る前に棒立ち状態で、まずは遠くを見てそこから意念で気を祖窍のツボに引き入れ、そこから意を丹田の方に下ろしていく、とあった。

 最初に祖窍(上丹田)に気を引き入れる、これは、目の引き込みをしながら息を祖窍まで吸い入れる、ということだろう。遠くを見た目を次第に内側に引き込んで行く時は自然に吸う息になるはずだ。そこから釣り糸を垂らすように丹田に向けて意を下ろしていく。この時は吐く息になるはず。丹田に意を下ろしても、てっぺんの祖窍を失ってはいけない。だから”釣り糸を垂らすように”と形容される。

 

 なぜ、この上丹田の形成、維持が必要なのか、というと、ここを失って中腰姿勢になると一気にドスンとお尻や太ももに乗っかってしまうからだ。股関節、ひいては足裏までストンと重さが抜けるような立ち方は上丹田なしにはできない。

 

 ここで先日紹介した『骨盤力』でのタントウ功の姿勢にはいるまでの準備のインストラクションが興味深い。

 一番最初のステップが呼吸だったが、その時に少し上を向かせて息を吸わせていた。ボイトレの動画でも、良い香りを嗅ぐ時は少し上を見るようになっていた・・・というよりも、私たちが良い香りをめいいっぱい嗅ごうとしたら、自然に顔は上向きになる。でないと脳から胸いっぱいに香りは広がらない。(逆に言うと、臭いところを通る時は顎を引いて俯き加減、脳や胸に臭いが入らないようにする。)

 そして、息を上丹田まで入れた上で、できるだけ細く長く息を吐かせていた。この時、顔は上向きから正面になる。30秒も吐かせられれば下丹田まで息を吐けるはず。この息を反復させて、次第に上丹田と下丹田を息で連動させる。それからステップ2で身体をトントンさせて芯を作り、そしていざ、中腰姿勢。ストン、と腰を落とすと、ちゃんと股関節に乗れるようになっている。

 つまり、息が上丹田から下丹田までちゃんと繋がって入れば馬歩も自然にできてしまう、ということだ。変に高すぎたり、低すぎたりせず、ここ、という場所に落ち着くということ。

 

 

 

  実際、普通の人の場合、上丹田まで息を入れるには少し顔を上に向ける必要がある。上に向ければ容易に上丹田に息

それからステップ2で身体をトントンさせて芯を作り、そしていざ、中腰姿勢。ストン、と腰を落とすと、ちゃんと股関節に乗れるようになっている(左のgif参照)

 

 つまり、手塚氏が言っているのは、息が上丹田から下丹田までちゃんと繋がって入れば馬歩も自然にできてしまう、ということだ。変に高すぎたり、低すぎたりせず、ここ、という場所に落ち着くということ。

 

  タントウ功も同じで、最初に上丹田に息を引き込んで(吸い込んで)、そこから下の丹田に向かって釣り糸を垂らして上丹田ー下丹田間を息でつなぐことができれば、負担のかからない中腰指定ができるだろう。

  ただ、太極拳の難点は、顔を上に向けて立つことができないから、初心者のうちは上丹田に息を入れることが難しく、ただ腹の丹田への一点集中になるだろうということ。吸うよりも吐いて丹田を作るところから始めることになると思う。十分吐けるようになると吸えるようになる、というのも事実だから、まずは上丹田は無視して吐いて下の丹田をしっかりさせる、というのも間違えではない(私もその順番で学んだ)。

  ある程度練習して丹田がしっかりしてきたら、吸う練習もするべきだと思う。

  リップロールしながらタントウ功をすると、息を吐いても上丹田を失わない、という感覚、上虚下実の感覚が分かると思う。(要領を掴んだらリップロールをやめればいい。)

 

試論ですが、左は吸う息と吐く息との関係。

 

上丹田まで吸えれば下丹田まで息が入る。

上丹田まで吸いこんだつもりでも下丹田(下っ腹)が膨らまないとしたら、左のオレンジの線あたりまでしか息が吸えていないと思う。上丹田は脳の入り口。脳の入り口を突破するととたん脳が広がる感じがする。広がれば脳が軽くなる。脳が放松する。

 

目のあたりまで吸えると(オレンジ線)、腹(オレンジ線)が膨らむだろう。

普段は緑線の範囲でしか息を吸っていない可能性が高い。

 

呼吸はどこでも練習できるから、いろいろはってみたいと思っています。

 

<番外>上のボイトレの先生もそうだけど、喉の開いた通った声の出す人は吸いながら吐いているような顔をしている・・・吸気筋を使いながら吐いている(発声している)、と聞いたことがあったなぁ。 と思いながら検索していたら、フランスのシャンソン歌手、ミレイユ マチューに当たってしまった。しばし聞き入る・・・節節貫通、の声。

2021/9/15

 

  昨日習った技は、白鹤亮翅(24式の第6式)、閃通背(24式の第19式)、高探馬(48式の第38式)、倒巻肱(24式の第16式)など。

 どれも手の使い方は似ている(ある意味ワンパターン)なのだけど、決定的に違うのは足の使い方。足をどこに差し込むのか、どう引っ掛けるのか、ここに迷うと技が”巧”にならない。

  下の動画は上の技にほぼ共通する手の使い方で相手を投げる方法。

  足を引っ掛けなくても技になるけれど、私が師父を投げたかったら、やはり足を引っ掛けないと無理なのが見て分かる。

  下は閃通背、そして高探馬。 高探馬がこんなにえぐいとは套路だけでは分からなかった。 「太極拳の妙は足技にあり」、「師は弟子に歩法を教えず」などという言い方が分かる気がしました。

2021/9/14

 

  帰国までに師父の示範動画を撮ってアーカイブを作っておこう、と決めてから隙間時間にこまめに撮影をしている。

 24式の分割動画は全部撮り終わり、昨日は48式に入った。

 

 24式分割 再生リスト

 →https://youtube.com/playlist?list=PLFvVPgQrjXrbUpCq5TURHrloE_mKeHG1U

 

 48式分割 再生リスト

https://youtube.com/playlist?list=PLFvVPgQrjXrYp76qal07L9Y1abwI_02iY

 

 分割動画は1つ1分以内にしてYouTubeのショート動画にしてみた。ショート動画だと色付き字幕が簡単につけられてちょっと楽しい感じ♪

 

  今日は小雨が降っていたので木の下で推手を練習。簡単な技、と言って、白鹤亮翅、高探马 、倒卷肱を立て続けにかけられた。この3つ、両手の使い方はほぼ同じなのだけど、足の入れ方、引っ掛け方が違う・・・というのはすぐ頭でも理解できたのだけど、何がどうなっているのか何度かけられても分からない。師父は何度も「とても簡単だ」というが、確かに簡単そうにやるけれど、やってみろ、と言われるとどのタイミングでどうするのか最初は頭が真っ白になる。

  頭が真っ白・・・いやぼやけて灰色かなぁ。一瞬何がなんだか分からなくなる感じ、脳の回路がどうしてよいかわからなくなっている感じ、は後々思い出すと面白い。シナプスがどう繋がってよいか分からない、けど、どこかに繋ごうとしている・・・なんか脳に良さそう♪ なんて思ってしまった。

  すぐにできてしまうことばかりやっていたら脳活にならない。熟練になると考えなくてもできるようになってしまう。習得する前の試行錯誤する時が脳にはとても良いのではないかなぁ。

 

  と言っても、やはり早くできるようになりたい・・・ 

  最近の推手の練習で教わったのは、まず身体を相手の中に入れ込むこと。

  “进一步”(一歩進んで入る)

  怖がらずに入り込む

  防御もまずは入り込む。逃げない。

 

  下の動画は白鹤亮翅をゆっくりやって教えてもらっている光景だが、それを見ると、私は足をいつ差し込むのか考えて苦労している・・・これに対し師父は、確かに”足を差し込む”とは言っているしそうしているけれど、実際には、足よりも身体が先に前に入り込んでいる。身体が入るから足が進む。私は、足だけ差し込んで身体が後から付いてきている。

  なるほど〜 と、動画を見て気づいたのでした。

 

  動画見て思い出したのは、片方の足を一歩出して続けてもう一方が前に出る、この両足の動きは“跟步”。

      跟步はこうやって実際の技の中で見ると、とても自然で合理的。後ろ足が半歩前に出た時に突き飛ばしてるのが分かる。第六式白鹤亮翅に跟步があること、見落としてたのに気づきました。そして跟步の意義も一目瞭然、

  (跟步について文章で説明するととても難解。https://plaza.rakuten.co.jp/taijiquan/diary/201708200000/步  

https://ameblo.jp/xich/entry-12163509326.html)

  

 

  この手のものは何度もやって身体が覚えるしかない、というのだけど、それでも10回である程度コツを掴んでしまう人もいれば、100回やってもコツを掴めない人もいるだろう。私はコツが掴めない人がどうしてコツを掴めないのか考えるのが好きなので、今回は自分の動画を見て自分自身に対するアドバイスを考えました・・・師父はそこまで親切には教えてくれない・・・昔はただ投げ飛ばされて、あとは自分で考えろ、と言われたらしいからこんなにスローで示範してくれるだけでも有難いと思わなきゃならない。付き合ってくれる師父に感謝(すべき)です。

2021/9/9 <骨盤の三分割で胯が現れる>

 

 今日練習に行ったら、既に師父とフランス人の生徒さんが動功をしていた。

 後ろから見たら、なるほど、あのクオメソッドのいう”骨盤の3分割”、師父はそんな風になるように動いているけれど、生徒さんは骨盤がまるごと一個の石のままだ。

 太極拳では仙腸関節をどうしろ、とか骨盤を3分割しろ、とは言わないけれど、”胯を回せ!”と言うことがそういうことになっている。

 発勁には腰と胯の発勁が中心的役割を果たすから、太極拳では特に”骨盤力”が必要になるのだと思う。

 なお、昨日紹介したクアメソッドの動画では④が骨盤の三分割のためのエクササイズだった。

 

  上の動画では紐やバーに捕まって仙腸関節に体重をかけてそこを引き離すような動きをさせている。

  師父が教えてくれている動功も目的は同じなのだけど、何も持たずにやるからなかなかその部分に圧をかけられないかもしれない・・・(フランス人の生徒さんたちを見ているとほとんど誰もできていない。師父は、練習時間がまだまだ短いから仕方ない、と多くは語らず。)

 

  その後、師父がやっていた動功を撮影しました。

  いつもこんな風な、ゆるいぐるぐる回しをしている。左右交互の立円(双手揉球)、平円(帯脈磨盤)、立円、そして左右の竪円(収腹功)、これら三方向の円は太極拳の基本中の基本だが、そのなかでも左右交互の立円は仙腸関節を引き離したり、その後、胯を手までつなげるような効果がある。師父が最も念入りに時間をかけて毎日やっているのは、左右交互の立円・・・打撃の多くはこの円の力の使い方・・・三換掌、掩手肱捶・・・前後の弓歩での技の多くがこれだ。

 

  師父の動功を見て”すごい!”なんて思う人は滅多にいない。格好良くもないし地味だ。けど、真似してやってみると、そんな風にはなかなかできない。節節貫通しないと師父のようには動けないが、逆に、節節貫通をしたかったらこんな風な動功が必要だ。ただタントウ功だけでは勁の力が弱すぎて全身の詰まりを突破できない。タントウ功で息を腹底まで落とせるようになったら腹底の息を失わないように(丹田を失わないように)動功をして腹から遠い部分まで勁を通せるようにする。仙腸関節を開くのも節節貫通の一つだが、それにも息のパワーが必要。

 

 私の生徒さんが最近やっと骨盤まで息が入るようになったと喜んでいました。

 その生徒さんは、「骨盤といっても、腹側に息を入れるのはそれほど難しくない、けれども、仙骨側に入れるには相当吐き込まなければならない・・・そして仙骨側に息が入ると、仙骨が音を立てる、その時、やっと骨盤全体に息が入ったのだとわかります。」そう私に話してくれました。

 「クアメソッドの①番目の動画で、骨盤に息を入れる、とあるけれど、果たして直立のまま仙骨まで息が届くのか? 私の場合は、先にタントウ功の姿勢をとらないとそこまで息は届きません。」と同じ生徒さんがコメントをくれたけど、私も全くその通りだと思いました。直立で息を仙骨まで吐き込めるなら話はとても簡単なのだけど、そのためにはそれなりの修練が必要かと。

 

 太極拳は息が通らないと始まらない。息が通ってしまえばその後はとても簡単になる。

 問題はどうやって息を通すのか? 

 

 息は体内では気として機能する。気の概念は広範囲に及ぶけれど、太極拳の勁、インナーパワーを作り出す”気”=エネルギー、は息ではないかと思う。強い息、深い息、息の溜め、このあたりがパワーとなって現れるように思う今日この頃・・・ 息が弱い人、声がか弱い人、は一般的にはパワーが少なくか弱く見える。

 仙腸関節も息で開ける。けど、息だけではなかなか開かないので、動いて身体をポンプにして息をそこに当てていく・・・これが太極拳の動功。息をよ〜く内側で追う作業(内視)が必要で、ただやみくもに身体を動かせばよいというものではない。(このあたりが普通のアスリートの練習との違いだと思います。)

 

  ↓師父の動功です。

2021/9/8 <筋力に頼らない骨盤力の動画から学ぶこと>

 

  昨日のクオ・メソッド理論の内容をもう少し知りたいと思って調べていたら、考案者の手塚一史氏の著書の基本内容がある程度youtubeで見られることを知りました。

  

 『MAG MOOK 筋トレでは身体の筋肉の9割は使えてません。骨盤力で疲れない身体になる!』 

  短い動画が1〜7までありました。

  

  1は呼吸、息を腹、骨盤、足裏まで通す、

  2は踵トントンで身体の芯を通す

  3は”抜き” カクッと脱力  

  (→ここでタントウ功の形になる)

  そして

  4で骨盤3分割のエクササイズ (3のタントウ功の形で骨盤がストレッチされているのを前提、仙腸関節を動かして、左腸骨 仙骨 右腸骨、を引き離す)

  5 サークルスクラッチ

    骨盤から肘までをつなげるエクササイズ (=太極拳の”肱”の使い方の練習)

  6 エアツイスト (腰 胯の回転練習)

  7 リフレックス プロペラ (腰 胯の回転が膝、足首、つま先まで連動=下肢の回旋練習)

 

  やはり、ここでもタントウ功の要領をクリアしてからのエクササイズでした。

  そして、そう言われて気づいたのは、タントウ功の形をとる前にまずは①呼吸を通してそれから②芯を通すということ。

  もし①と②をせずにいきなり③のように中腰姿勢(タントウ功の姿勢)になったら前太ももや膝に力が乗ってしまう可能性は大だ・・・・たしかに。

  しかし、私たちの年代の場合、①で呼吸を通す時に、即座に骨盤まで息を通せる人なかなかいないのではないのかなぁ? 腰を下ろさないと息が骨盤、そして足裏まで通せないから先に③の姿勢をとらせている、というのがタントウ功の考え方かもしれません。若い人の場合は直立姿勢でも通る可能性がある。その場合は上のメソッドの順番で一気に進めそうです。

  ①の呼吸で上から下向きに息を通して、その次の②の”芯を通す”は地面からの反発力を得て頭頂へ、という下から上向きへの勁の通し方。

  ①、②がちゃんとできれば、その先の③、そしてその姿勢を前提にした④以下のエクササイズはやりやすくなると思う。

  

  要は、③の脱力、タントウ功の姿勢がうまくできれば、④から先のエクササイズがとても効率的にできる。逆に言えば、③がちゃんとできていなくて前太ももに力がかかっていたりするとそれから先のエクササイズが効かない(うまくできない)。

  ④以下のエクササイズは太極拳の円形の動功と本質的には同じ。身体を割って繋げる狙いがある。

  ③が完璧にできていなくても、④以下のエクササイズを頑張っているうちに③の要領もつかめるようになる可能性もあるかなぁ、とも思う。そうしたら、遡って、②や①の意義も再認識するのかも。

 

  筋力を極力使わずに身体を使う、ということを提唱している人たちのメソッドには常に共通した部分がある。太極拳を学んでいるとそれがよく分かる。 

  

2021/9/7 <胯の回転の理解 弓状線>

 

  胯の回転についてメモ。

  胯はどこ? と改めて師父に尋ねたら、骨盤から仙骨を除いた部分、ということだった。仙骨は背骨を構成するから胯ではない。

  胯にも内、外、前、後、がある。これらを連動して回せると、”回転”する。

  外側が回っても後ろが回っていなかったり内側が回っていないと、胯全体としてはぐるりと回っていない・・・というのを自分の動画を見て確認したばかり。

  生徒さんに伝えるにしてもはっきりイメージしにくいかなぁ?

 

  そう思っていたら、骨盤の2つのアーチのうち上側のアーチが腸骨の弓状線で構成されるということを知り、その先に、まさに”胯”の回転を使った身体の操作方法(クオ・メソッド)があるのを知りました。

 

  左はその紹介動画で使われている骨盤模型。仙骨抜き。

  これが”胯”。

 

  右胯に、内、外、前、後ろ、の大体の位置を示しました。

 

 

 私自身は、”胯”を回せといつも師父に言われてきたけれどなかなかOKサインの出ないままなあなあになっていました。いまいち師父が要求している感覚が分からない・・・が、最近掩手肱捶の練習で胯の使い方を教えてもらっていたら、偶然的に胯をゆるゆるにしてくるくる回す、ということができてしまった。師父が大絶賛するのを見て、師父がこの2年間私にさせてきた不思議な動功の意味がやっと理解できたのでした。緩んで自由自在に回る胯、そしてその胯の回転の力が直接手まで繋がる、それが目標だった。

  これまで聞いたことのなかったクオ理論、骨盤の弓状線を意識的に使うという理論のようだけど、この紹介動画を見ておおいにに納得。というのは、私が胯の回転ができるようになったのは内胯、前胯に意識を置いたまま外胯や後胯まで回せるようになった時だった、すなわち、紹介動画で説明している『弓状線』近辺を意識的に動かせるようになった時だったから。それ以前は、外胯や後胯(お尻?)を一生懸命回していました・・・

  クオ・メソッド理論の全貌を知らないので、どうやって弓状線を意識的に動かせるようになるのかそのトレーニング方法はわかりませんが、太極拳の中なら全体を回しつつも会陰を引き上げて中心軸を逃さないようにする(下丹田を維持する)ことで弓状線近辺に意識が行くのだと思います。

  クオ・メソッド理論の紹介動画↓

 

 家にある高岡氏の『キレッキレの股関節』。

 表紙の図を見たら、あれ?これは胯の回転ではないか?

 と今更ながら気づいたのでした。

 

 たしかに、この左右の部分がゆるゆるになってくるくる回れば、キレッキレに使える。

 

 股関節に対する目標はみな同じ。

 そこに到達する方法論は違うかもしれないけれど。

 

 私が知っているのは、やはりまずは”松”。表層の大きな筋肉の力を抜いて奥の方の筋肉が心地よく動く感じがつかめると(筋肉が層状になっているのを実感できるようになると)、うまく動くようになる。身体の内側、さらに内側を見るような練習が必要だ。

2021/9/6

 

 積極的に師父の動画を撮っています・・・

 先日第13式青龍出水をチェックしてもらった時に胯の使い方を細かく指導されました。

 最初の3回は胯の捻り(腰劲 胯劲)。最後に捻りながらお尻に坐って裆劲を加味するところが特に難しい。 師父が示範している動画と私が直されている動画があります。

 が、その後、胯の回転の要領が分かったら、青龍出水の胯勁、裆劲が出せるようになってきました。胯をかなり大胆に回す必要がある・・・日本人にはかなりハードルが高いかも(サンバをやるくらいの意気込みが必要?)

 

 こんな感じで24式を見直して、そのうち48式、46式とやっしまいたいと計画中。

 

 24式の師父の分割動画はYouTubeチャンネルの再生リストにまとめていきます。

(今日までに第6式から第16式までと第22式から第24式まで撮影しました。)

 形を真似して一緒に動いてみるとよいと思います(リピート再生が可能なはず)。

 →https://youtube.com/playlist?list=PLFvVPgQrjXrbUpCq5TURHrloE_mKeHG1U

 

 その他、24式の資料動画、用法説明動画も再生リストも作成中。参照してください。

 

 24式練習用資料

https://youtube.com/playlist?list=PLFvVPgQrjXrbJI1Gk87YwoCS9LxAfcl7n

 

 24式 用法説明

https://youtube.com/playlist?list=PLFvVPgQrjXraFQVK15XldyQmv1oatTCl9

 

 

2021/9/5 <胯の回転 有為から無為へ>

 

  股関節の位置を見直し(思っていたよりも内側)、発勁の時の師父の胯の使い方を近くで観察して真似しているうちに、次第に胯の回転がどういうものか分かるようになってきたよう。先日初めて師父からOKサインが出たので、今日は一人でその復習・・・胯が回転するといろいろなことが可能になります。

 (お遊び感覚でショート動画にしました。)

  胯の要領は『松胯』。開胯ではない。松することによって胯は回転し胯の力(胯勁)が発揮できる。発勁の時は必ず腰と胯の力が必要になる。技によってはそれに加えて裆劲も必要になる。いずれにしろ、腰の回転と胯の回転は太極拳の要、だから、腰と股関節は人一倍よく動くようにしておく必要がある。

  

  馮老師が個人レッスンをしている光景を写した動画をあるが、その掩手肱捶の示範を見るとそれがとても明らかだ。生徒さんは空手経験者なのか、その打ち方はとても直線的。腰も股関節も固まっている。それに対し、馮老師の打ち方はぐるるん♪と回る。腰と胯のブルルン♪は印象的だ。https://youtu.be/rNP8s2wf2CA

 

左はチャンスー功の中のお尻の回転。胯を回転させるにはお尻も放松して回せるようにしておく必要がある。

 

いずれにしろ、うまく力を抜かないと回らない。一生懸命回しても回らない。

 

私の動画を見ると分かるが、胯がぐるりと本当に回っているのはほんの数回。あれは回していたのではなくて”回ってしまった”。回そうとしていると完璧には回らず、回ってしまって回ったと気づく・・・有為から無為を作り出す・・・これまた太極拳的。

 師父曰く、細かい部分に多少改善の余地があるにしても重心移動はこれで良いらしい。

 自分で見ても10年前の単鞭の形より随分良くなっていると思う(この程度の変化のためにこんなに年月を費やさなければならなかったのか、とも思ったりもしますが、そんなものでしょう)。

 

 かなり師父や馮老師に近づいた!と冗談で師父に言ったら、そうでなきゃ困る、と言われました。師父には全く冗談が通じない・・・(苦笑)

私がこの数年特に意識していたのは、両脚を広げても骨盤を広げないようにすること。

多くの女性の太極拳の老師の問題は股を開こうとして腸骨を開いて骨盤を歪めてしまったり、大腿骨骨頭を引っ張り出したように使ってしまって股関節を不安定にしたり膝を捻ってしまうことだと気づいた。

 

男性の骨盤は逆三角形でそこに付着する筋肉たちも太くて硬いから簡単には骨盤は開かない。けれども女性の体はすぐに開いてしまう。

 以前から師父に女性と男性では練習方法を変えるべきではないか、と言ってきたが、師父は練習の際の意識する点が異なるだけで練習方法は変わらない、と言っていた。それ以上具体的な話にはなかなかならなかったが、最近私が女性の骨盤の歪み、開きの問題を提示して初めて具体的に一つの口诀を教えてくれた。

 

 それは、『男性の骨盤は”撑开“、女性の骨盤は“裹“する』という言葉。

 

 男性は骨盤の中を膨らませて内から外向きに広げるようにする。

 左の図のような感じになる。

 

 これは丹田の気で骨盤を膨らませるようにするのと同じだから、太極拳的にとても分かりやすい。

 

 注意が必要なのは女性。

 男性と同じように腹に気を溜めて骨盤を広げようという意識よりも、骨盤を外側から包む意識が大事。

← “裹“(guo)のイメージ?

 

 そう言われれば、骨盤ベルトというのも骨盤を“裹“するためのものだ。こうすると女性の骨盤は安定する。

 

 普段座っている時も女性は骨盤を“裹“しておくべき。以前の私のように、師父と並んで堂々と股を開いて座っている・・・なんてことのないように。内腿はしっかり合わせておけるようにする。本来の日本女性の慎まやかな美しい所作が鍛錬として必要だったのか? とこんな歳になって初めて思うが、なにごともバランス。閉じたら開く、開いたら閉じる。男性は閉じるよりも開く、女性は開くよりも閉じる、に多少意識を多く持つ。

  太極は対極的なものを併せ含むもの。閉じ気味の男性の身体の場合は、合よりも開を多く意識することでバランスが保てる。開き気味の女性の身体の場合は、開よりも合を多く意識することでバランスが保てる。そして、個人差というのもあるし、季節による身体の違い、年齢的な差異、その時の身体の状態、と細かな調整もある。杓子定規でいかないのが太極拳の練習だ。

 

 冒頭の私の10年前の单鞭の重心移動は左右の股関節の距離が広がり過ぎていて园裆ではなく平裆になっている。骨盤の上のアーチはあっても恥骨のアーチがない。恥骨に力が入らない(恥骨で股関節を引っ張れない、合できない)状態。全体的に気が上→下の一方向なのはそのせい。ただ、練習の段階として、まずは上→下、身体の気を足裏まで落とす、というのが大事だから、10年前はそれができるようになった段階だった、といえると思う。これができるようになったら、足裏から反発力を得て腕の方まで気が自然に流れるようにしていくようになる。この第二段階、下→上、の時に、恥骨の合が必要になってくる。女性の身体が下がって重くなってしまうのは、構造上恥骨の合が難しいからかもしれない。身体の中心にキュッとした求心力が必要になってくる。この第二段階では48式や46式などで積極的に跳んだり跳ねたりした方がよいかもしれない(ジャンプしようとすると嫌でも恥骨を合させないとならない)。

 

 師父の股関節の回転を間近でジッとみてそれを真似して動かすととてもスルスルとうまくいく・・・一人でやるとともすると無意識的に股関節を実際よりも外側だと勘違いしているのが分かる。 脳を躾けることで正しい動きができるようになるようです。

2021/9/3 <单鞭の重心移動の比較>

 

 园裆・松胯と『力は踵から』について資料を集めていたので下に画像を仮置きします。

 骨盤が”橋のアーチ”の役割を果たしているか、に注目しようと思いました。

2つの 

骨盤の2つのアーチ

赤を後方アーチ、青を前方アーチ、というらしい・・・

→https://physio-fukuoka.jp/startle/archives/6288

簡単に言えば

<赤アーチは胴体の重さを下向きに流す 上→下>

<青アーチが床からの反発力を得る 下→上>

 

この2つのアーチが揃っているか否か・・・それを見てみようと見ていたら、それに付随して気づくことがいろいろありました。

 中心軸がブレてゆさゆさしていると骨盤の2つのアーチはうまく機能しなさそう、とか、ゆさゆさしていたり、動きに酔ってしまうと頭頂に領勁がなくなりアーチの働きも弱まってしまう(踵から力が発しない)。女性は股を開くと恥骨の力が消えてしまい青アーチが間伸びして弱くなる傾向がありそう(私もその一人)。円裆を通り越して平裆になってしまう? (女性の場合、股を開いた時に、実際の股関節の位置よりも開いて使ってしまうことが多い。)

 

 いろいろ比べて見てみるのも勉強になります・・・

 良いお手本を見て真似する、イメージを掴んでおくのは大事だと思います。

 

<混元太極拳の単鞭>

<陳式規定套路>

2021/9/2

 

 帰国の前に24式、48式、46式のライブラリーを作ってしまおうと思い立ち、師父にお願いして毎日動画を撮っています。

 今回2年間パリで師父と一緒に練習して感じたのは、どんなに練習しても師父のような武人にはなれないということ。もはや中国でも武人と呼べる人はほとんどいない。武人はそもそも自分で自分を宣伝しようと思わないし、文を書いて説明しようとはしない。私は師父からできるだけ学んでその学んだことを伝えられるようになれればよいと思う。

 

 何を学ぶにしても、良いものをお手本にするのが一番。

 師父の所作は癖がなく美しい。師父に会った人は皆同じような感銘を受ける。

 

 24式の分解動画は、第6式から第10式(第6式から第8式、第9式から第10式、と2つに分けたものもあります)、第11式から第13式、そして第22式から第24式、を撮りました。

 

 混元太極拳の超入門編は第1式から第10式、そのあとに第22式から第24式、計13式です。北京の本部ではそのような教え方をしていました。

 それができたら、24式、そして48式。これで一路は終わりです。

 一路を学んだら、二路(炮锤)の46式を学びます。

 太極拳は是非とも二路まで学ぶべき。一路は二路のための準備です。二路を学ぶことで一路の意味が分かってきます。もし一路を学ばずに直接二路を学んだら・・・少林拳や長拳などの外家拳と変わらなくなってしまう?

  私は帰国したらできるだけ早く46式を教え始めたいと思っています。

  帰国までの2ヶ月間の間に、24式と48式、46式のライブラリーを作れば生徒さんたちも少しは自習ができるかもしれない・・・

 

  併せて師父にはそれぞれの式の用法解説をお願いしました。技の説明になると途端勢いに乗ってくる師父。私は技についてはど素人ですが、学ぶために頭の中でいろんなことがつながってきます。とても面白い!

  今日までに、第7式から第13式、そして第22式の用法解説の動画を撮りました。

  字幕をつけていないので分かり辛いところもあるかもしれませんが、興味があれば見てください。

  動画はいずれもYouTubeのスタディタイチ チャンネルにアップしています。

  https://www.youtube.com/channel/UCd33e9RvjU7zewNMYayZ0YA/playlists

2021/8/31 <開胯の問題点>

 

 円裆に関連して。

 私が教わってきたのは『松胯 园裆』。だけれども、これを『开胯 园裆』と言う人たちもいるようだ。

 松胯しないと园裆にならない・・・が、私自身、园裆にしようとして”开胯”をやっていたと気づいたのはそれほど前のことではない。骨盤の歪み、左右差が気になるようになって初めて間違った意味での”开胯”をしていたことに気づいた。ようは、股関節を開こうとして腸骨を開こうとしていた、ということだ。

 

 中国の生徒には『开胯 园裆』として下のような画像がある。https://www.sohu.com/a/308487460_482904

https://kuaibao.qq.com/s/20191213A0AXND00?refer=spider

 いずれも左右の腸骨を外に引っ張るように開くというものだ。

 が、私たち女性は骨盤は開かないように、というのが定石だ。もともと骨盤が狭くて頑張ってもそんなに開かない男性とは構造が違う。すぐに開いてゆるくなる。産後は骨盤を締めるし、産後でなくても骨盤ベルトで骨盤を安定させたりする。師父も私に骨盤を開くように言ってきてそのようにしてきたが、ある時、これはおかしい、と思った。解剖学的に調べたら、腸骨は安定させることで股関節の球がスムーズに回る、ということを知った。腸骨がグラグラすると股関節の支点が不安定になってかえって股関節が使いづらくなる。

 私が以前一緒に中国武術を学んだ仲間の中に、股関節を痛めていた女性がいたが、やはり彼女の腰はかなり開いていた。男性なら腰が開いてよかった、となるのかもしれないが、女性は気をつけないと骨盤がゆるくなってしまう。

 

 前々からそんなことを考えて、女性と男性は少し異なる意識で練習した方がよいと思っていた。もちろん、男性でもむりやり腸骨を左右に引っ張り出すと股関節を痛めるか膝を捻ってしまう可能性がある・・・

 と、さらに調べていたら、中国サイトの中に、はやり”開胯”に対し問題を提起しているものがあった。

 

http://baijiahao.baidu.com/s?id=1663107325664498573&wfr=spider&for=pc

 

 このサイトに書いていること、そしてずが興味深い・・・

 

 続きはまた書きます・・・

2021/8/29 <王長海老師 円裆>

 

 劉師父は河南省鄭州の出身でその師は王長海老師だった。

 王長海老師は陳発科(陳式太極拳第17代伝人)の息子の陳照奎(第18代)に拝師していたが、陳照奎が亡くなり数年喪に服した後、同じ第18代の馮志強老師に拝師して混元太極拳を修めた。

 王長海老師は鄭州で混元太極拳を教えたが、その弟子、生徒の数はとても多く、かつ、レベルも高かった。馮老師からの信頼が最も高かったと言われている。

 私は王長海老師に直接お会いする機会はなかったが、劉師父から王老師の功夫の高さ、そしてその温厚な人柄、人徳のある方だったということを聞いている。王老師は5年ほど前に逝去された。

 

 師父の24式の見ていたらその師の王老師の套路を見たくなった。温厚な感じのする套路だ・・・劉師父が若い頃、劉師父に対し「小劉よ、お前は酒をやめたら功夫が倍に高まるだろう。」と優しく言ったという。目上の人の言うことをそんなに素直に聞くタイプではない劉師父だったが、王老師の言葉は素直に受け入れたらしい・・・そんなエピソードを思い出しながら見た。

 その後中国のサイトで王長海老師のことを検索していたら、若い時の写真などが出てきた。

 左は若き日の馮志強老師と王長海老師。物欲に塗れていなかった頃の中国、私の好きだった清貧の中国・・・が、劉師父に言わせればただ貧しかっただけ、清かった訳ではないそう。どちらにしろ、毎日の労働をしながら太極拳に打ち込んでいた両老師の顔が清々しく感じる。

 そして右は見事な园裆。橋の構造のようになっている・・・と、骨盤の中に描かれる2つのアーチを思い出した。

http://ckirax.blog10.fc2.com/blog-date-200905.html より

 

 図の詳しい説明は上のリンクを参照してもらうことにして、骨盤の中には図の中の赤線のアーチと青線のアーチが存在する。

 

 王長海老師の円裆を見ると、この2つのアーチが再現されているように見える・・・そもそも円裆とは、骨盤にかかる力の分散のために必要なものだったのでは? と気づきました。

 青のアーチだけではダメだし、赤だけでもダメ。2つのアーチが必要だ・・・低い姿勢で行う套路ではともすると青アーチだけで踏ん張っている→赤アーチが十分に働いていないから上の重みで股関節以下に負担がかかる。逆に高い姿勢の套路では特に青アーチが不十分で足に力が抜けない。

  少し前に円裆について書いていて尻切れとんぼになっていましたが、ここで新たな視点を得たよう。(私的にはとても面白い観点なので明日の練習でいろいろ試してみる予定。)

 

 ・・・にしてもこの若い頃の王長海老師の单鞭の定式の雰囲気は劉師父に似ている。明日師父に写真を見せてあげよう♪

2021/8/26 <カメラマンになって師父の動画を撮影した>

 

 今日は師父にお願いして24式の第六式から第十式までを撮影させてもらった。

 混元太極拳を学んでみたいという生徒さん達が自主的にネットで繋がって練習会を始めたのを知ったのだが、できれば最初から師父の動きを身近に感じて欲しいと思って撮影をした。この前、空手のサンドラ選手の話を書いた時に、やはりイメージが大事!と痛感したからだ。太極拳と聞いてどんなイメージを持つのか、中国の公園で一斉に練習しているようなものをイメージするのか、それとも武術的なもの、カンフー映画に出てくるようなものをイメージするのか、これで全く違う太極拳になる。

 私自身は馮志強老師が代々木体育館で演武をした時子供を膝に抱いてその演武を真正面で見た、その時の感動、印象がずっと底辺に流れている。その後劉師父に出会って本格的に混元太極拳を学ぶことになるのだが、劉師父が最も尊敬しているのは馮老師、馮老師が進もうとしていた”太極の道”を私に教えようとしている。放松と柔らかさを重視する。

 

 私は師父の後ろ姿を見ながら練習しているが、今日はまず、私が毎日見ている師父の後ろ姿をそのまま映してみようと思った。縦画面で追いかけてみた。カメラを固定して映すよりも師父の気の動きが感じられるのではないかなぁ?

 そしてその後に前面からも撮らせてもらった。

 また、試しに第六式から第八式をショート動画として編集してみた。ショート動画は1分以内で2、3式を繰り返し練習するのによさそうだ(繰り返し再生するには画面の動画の上で右クリック→メニューのループ再生を選択)。私はショート動画が使いやすいかなぁ〜。

 

 徐々に動画を増やそうと思う・・・私が帰国後に参考にするライブラリー作りが始まった。

 

2021/8/25 <股関節のハマり具合に注意 大腿骨骨董を中心に引っ張っておくと股関節が開きやすい>

 

 昨日書いたカエル足、今日のビデオレッスンの生徒さんに試してもらったら、いとも簡単にできてしまって驚いてしまった。あれっ?と一瞬目が点に。

 

 そもそも彼女は片方の股関節が開きにくいというから、まずはハードル跳びの形を試してもらった→左の画像

(このポーズのまま体を前に倒すと腰痛に効くらしい https://mankaiseitai-oita.com/youtu-sutoreti/

 

 彼女はこのポーズは苦手です、と言ったが、このポーズが苦手の生徒さんは案外多い。上体がまっすぐ立たない、前に向かない。それは体の捻りが足りないせい。(前後の弓歩、中でも『斜行』ではこの捻りが必要になる。)

  

 これが苦手ならカエル足で座るのは無理かと思いながら一応彼女に試してもらったら、あれ、なんてことなくできてしまっている。彼女のカエル足の座り方はおばあちゃん座り(アヒル座り)とほとんど変わらない。足首を曲げた分、アヒル座りよりは少しキツイとはいうけれど、見た目は大差なし。アヒル座りから足首をフレックスにしてカエルになるとググッとお尻が持ち上がって背中も持ち上がるはずなのだけど・・・ が、彼女の”カエル”はお尻が開いて体が落ちてしまっている。

 

ここで気づいた。

女性の中には股関節ではなくお尻で脚を開いているような人が思いの外多いということ。

 

蹴る足になる時(股関節の内旋時)は、お尻の中央の左右の線、昨日の仙骨の八髎のライン(左図の緑の2本の縦線)から左右にお尻を割るようにするのが理想的。お尻は桃のように真ん中から割れる・・・

が、女性の場合は、ともするとオレンジのラインあたりから脚を内旋させてしまう(それができてしまう)。お尻が広がってしまい股関節がちゃんと回転していない。

  おばあちゃん座り(アヒル座り)が良くないというのは、左のオレンジの部分を開いてしまう結果、お尻が広がり会陰が緩み股関節のハマりが浅くなったり腸骨が広がってしまうから。猫背にもなる。頭が立たない。

 

 これに対しカエル足座りの場合は、足首をフレックスさせることによって骨盤が立ち上がるようになっている(はず)。

 

(なのにカエル足でも)お尻が広がって体が落ちてしまうのは股関節の意識が外にズレているから。

 

 

今日の生徒さんの問題は股関節の球(大腿骨骨頭)が外に引っ張りだされたようになっていることだと判明。そこでカエル足座りの時に、両手を使って股関節をグッと内側に押し入れるような感じにしてもらった。

すると”効く”感じが出てきたという。

 

同じ要領を使って(股関節のあたりに両拳を当てて、その拳を内側:恥骨に向けて引き入れるようにすることで股関節の球をはめ込んだまま)両足を広げてスクワットをしてもらった。どんなに体が下がっていっても、股関節の球は中心に引き込んでおく、広げない。すると、面白いことに股関節が開きやすくなる。

 

  つまり、レッスンの最初に、彼女が「私の右の股関節は開きづらい」と言ったのは、実は股関節の球を引っ張り出していたために(上の赤の矢印)股関節の凸凹がかみ合わず回転しにくかった、ということだった。引っ張り出してむりやり股関節を開こうとすると、膝が捻れて痛んだり、股関節が痛んだりする(私も経験者なのでよく分かる)。本当に気をつけなければならない。

  特に女性の場合は、股関節を内向きにちゃんとはめ込んで股関節を回転させるように注意する必要がある。タントウ功、坐禅の時も同じだ。椅子に座っている時もそう。股関節の球を恥骨の方に近づけるような感じかと思う。そうすると弓歩やスクワットで動いた時に股関節の開きが良くなるのが実感できるはずだ。(男性の場合はそもそも股関節が硬くて無理やり開こうとしてガニ股、O脚になる場合が多いかなぁ? でなくても、加齢とともにガニ股おじさんが多くなる傾向があるような。お腹が出てくるとガニ股になると以前ある老師が言っていた。股関節内旋の練習は必須)

 

 太極拳の要領には「股関節の球をはめ込んでおく」というものはなくて、それは『提会陰』に含まれていると思う・・・会陰を引き上げると股関節の球は中央に引っ張られたようになる。会陰を落とすと両股関節の距離が広がるようになる。『円裆』も『提会陰』=股関節の球を引き込んでおく のが前提。180度近い開脚をしようと思ったらかなり意識的に会陰を引き上げて両股関節の球を中心に引っ張り込まなければならないのと同じ原理だ。会陰が落ちて股関節の球がどこにいったか分からなくなると股関節はロックがかかって開かなくなる。

 

 ともあれ、股関節の開きが悪いと感じる原因は、股関節のハマり具合が悪いからかもしれないので注意してみて下さい。

2021/8/24 <アヒル足とカエル足 仙骨の八髎>

 

 バカンスも終わり師父もパリに戻ってきた。今日から練習再開。

 パリでの練習はおそらくあと2ヶ月余り。それまでに学べることは学んでおきたい。

 

 師父がいなかった三週間の間、私はもっぱら体の左右差をなくすためのエクササイズをしていた。内功はしていたけれどタントウ功や套路は少しだけ。最も力をいれていたのは(といっても時間的には10分足らずだけど)前後開脚と”カエル足体操”。

 前後開脚は胴体の捻りのため、カエル足体操は体全体の調整のため。カエル足体操は宮川眞人さんの『病気にならない整体学』に載っているものだが、太極拳や坐禅で股を開くことが多く”合”が足りなくなっていることに気づいて、体の”合””絞り”を得るために始めたものだ。やってみるとかなりキツくて、最初の頃はメゲそうになったけれど、毎日少しずつやっていったら、宮川さんのいう”腰に弾力が出る”という意味が分かるようになったし、套路をすると股関節、鼠蹊部の動きが以前より良くなっているのが分かるようになった。

 

←仙骨にある縦二列に並ぶ4つの穴(八髎)

 

この縦二列の感覚がはっきりした(といっても左の感覚ははっきりしているけど、右の感覚はあったりなかったり)。

 

 

 この八髎は膀胱経の一部。

 

 師父は昔からこの二列(図の赤線)を重視していてマッサージで推されて痛い思いをした。なんでこんなところを推すのだろう?と思ったことがあったけど、今になってやっと、ここが通らないと股関節や裆、そして腰も自由には使えないのだなぁ、と分かった。(いつものことだが、分かってやっとそれまで分からなかったことが分かる。ということは、今分かったつもりでも、将来、今本当には分かっていなかったことが分かるのかもしれない・・・常に、現時点での理解、ということだと思う。)

 

 ちなみに画像のオレンジの丸は腰の弾力の場所。

 

 今日の練習ではチャンスーの話から雲手の動きのチェックをしてもらった。「2、30年練習している人達から言わせれば、雲手の動きを見ればその人の太極拳の水準が分かる・・・」と師父は前置きをして、「雲手には手足のチャンスーの連動がすべて含まれている。これが完璧にできれば・・・」と私の動きを見て、「大体良いが、」と、右腕の動きを直してくれた。 練習の最後にやった単推手では、「以前は右手はよくて左手はいまいちだなぁ、右手が利き手だから仕方がない」と言われていたのに、今日は、「どうしたんだ?左手が右手よりも良くなっている。」と師父が驚いていた。私が、「雲手の時も左の方が良かったのでは?」と言ったら「そうだ、右の動きが悪いのは気づいていた。」と師父。

 私は心の中で、「この休みの間にある練習をして仙骨の左側のラインが使えるようになったから左脚(左半身)の内旋が前とは全然違うのです。」と応えていたのだが推手中で中国語に変えて喋る余裕がなかった。もし日本語でしゃべれるなら、きっとカエル足体操の話までしていただろう・・・そして実は包丁も左手で使うようにしていることまでも。

 

 宮川氏の著書は難しいのだけど太極拳の練習をしながら徐々に解読できるようになってきました。骨盤体操は特に女性の生徒さん達に勧めています(https://youtu.be/1R6TGRn62w0)。といっても、男性もこのくらいの柔軟性が望まれる(師父は問題なくできます。)

 下は難易度の高い”カエル足”。これは男性にはキツイと思う(ズリ這いの形は師父は得意なのは知っているけれど、これで座るのはできるかどうか?) 

 

 上のカエル足と似て非なるのは右の”おばあちゃんずわり”(アヒル座り)。

 足首を90度にフレックスにして”アヒル”から”カエル”にするだけで一気に難易度が上がる。(のはなぜ?)

 

 足の甲をべったり床につけていると、体は下に沈む。下向きのベクトルのみ。

 足を頑張ってフレックスにすると、グググっとお尻や腰が持ち上がってくる。会陰や肛門も上がる。ヒップアップする。

 これが、氾臀の正体だと私は思う。

 

 アヒル座りでお尻がべったり床につく=これは斂臀。それからお尻が床から離れないように、足首を90度にフレックスする→お尻がアップする=これが氾臀

 

 斂臀と氾臀を併用することによって骨盤が立ち、抜背、頂勁が可能になる。

 足首から先の動きで体がこんなにも変わってしまう・・・

 

 それはチャンスーの時も同じ。足首、足の中の指がちゃんと使えないと手まで勁が伝わらない。足首は難関・・・カエル足で少しずつ調整している最中です。

 

 

2021/8/22 <チャンスーにまつわる話>

 

 手を使ったほとんど全ての動きが順纏か逆纏になっている・・・それに気づいて自分の動作がどうなっているのかしばし観察していた。

 ご飯を食べる時、お茶碗を左手にのせて上げる・・・この動作は? ああ順纏。下ろす時は・・・逆纏。包丁を握ろうとしたその手は・・・順纏。切る時は逆纏。オーブンの取っ手を握って引っ張って開ける時、ともすると私は力任せに引っ張ってしまうけれど、微妙に逆纏を使えば腕の負担が少ない。 バナナの皮を剥きながら、これは? 手前の皮は逆纏。バナナの向こう側の皮は順纏。顔を洗おうと両手に水を掬う時は順纏、掃除機をかける時は・・・こちらの掃除機は馬鹿でかくてとても重い。かけているうちに順逆を観察する余裕がなくなり力任せになってしまった・・・余裕を持って丁寧にやれば順逆を意識的にできたはず。ヴィパッサナー瞑想で体の動きを見ると最終的には体の動きは「伸びる」と「縮む」しかないのが分かる、とスマナサーラ長老が言っていたのを思い出してしまった。「伸びる」は逆纏=開、「縮む』は順纏=合、同じような観察結果になる。

 

 手を使ったチャンスーについて文章で順序立てて説明できるかどうか分からないので、そのあたりの話を動画に撮りました。いつものことながら、喋りながら話が展開していって思ったよりも長い動画になってしまいました。もっとポイントを絞って説明できるようになれば良いと思います(毎回同じように反省しながら毎回ぶっつけ本番で喋ってしまっている。苦笑)

 

  

 ポイントは、

 ①橈骨を回してから(逆纏)尺骨を回す(順纏)。(順序を変えると抜けやすい)

 ②橈骨を回す時は腕の付け根から、尺骨を回す時は小指から。

 ③肩から指先までは弛ませないで伸ばしておく。(最初は手首をフレックスしてやってもよい)

 ④ぐっと脇や背中が引き上がったら成功(腕と胴体が連動)

 ⑤あとは脇や背中の引き上がりや胴体の絞りの感覚を消さないように、手の向きを変えてみる。

 ⓺上のエクササイズの後に、太極拳のチャンスーの形(動画でやってみせたもの)をやっみるとその素晴らしさが分かる(うまく上手くいかない場合は目の内収、含胸、腹のチカラを見直すとよいと生徒さんが助言してくれました)。 

 

 最後に動画で紹介した太極拳の基本的なチャンスーを使った馮老師の纏糸功(2つ)、そしてその応用としての肘技を紹介しておきます。

 

 

2021/8/21 <チャンスーの特色 手指・前腕からのチャンスー チャンスーは体を守る>

 

 今日はzoomで纏糸(チャンスー)勁を教えた。

 チャンスーは丹田がしっかりして下半身に気が通り足裏がしっかり地面に貼りつくようになった後に練習するのが効果的だ。腹がしっかりしていないと、言われた通りの動作をしても勁がすっこ抜けてチャンスーの感覚が得られない可能性がある。

 

 今日のレッスンの目的は、チャンスーがどんなものか、その感覚を体験させるもの。前腕から指先までの回転を使ってそれが上腕、そして腋、肩甲骨、そして背中、骨盤へと繋がる感覚が分かるように順を追って教えてみた。途中で脱落させない、これが私の目標。

 最終的にチャンスー勁がしっかりかかると、首筋が伸び、肩が沈んで開く。肘、二の腕(肱)や脇には力が出て、背中、腰、骨盤がググッと立つ。手腕のチャンスーがしっかりできれば腰を腕で持ち上げられるから腰も守るだろう。

 

 今日は床に座った形、もしくは正座の形で手腕のチャンスーによる上肢と胴体の一体化を試みた。最後に立位でやってみたが、生徒さんを見たら脚のチャンスーの形がまだできていない(膝下が通っていない)ため、全身のチャンスー、即ち、上肢と下肢の一体化までは実現できなかった。脚は今後の課題。

 チャンスーの原理を頭で理解して、それから体で多少でも経験しておけば、その先、その感覚を逃さず膨らませていくように練習していけばいいだろう。 私もまだまだ過渡期だ。

 

 今日のレッスンの内容を文章でまとめるのはかなり大変そうなのでいずれ動画で撮るかもしれません。 

 そして、続きを書こうと思って書いていない女子 の空手形の話は、まさにチャンスーの話でした。オリンピックで優勝したサンドラ選手の動きはチャンスー勁がある、が、一方の清水選手はチャンスー勁を使っていない。

チャンスー勁を使っている方が四肢が繋がり身体が一まとまりになるので、速さ、キレが出てとても有利になる。ジャンプの時は特にその差が歴然としていた(左は2018年の大会のもの https://youtu.be/32lkz2UfBY4

 

サンドラ選手の形には常にぐーんとした伸びがある。これがチャンスーの印。

足から頭頂までらせん勁で繋がる。

『力は踵から』の例。

清水選手はチャンスー勁ではなく各々の筋肉のパワーで動いているので全身を貫く伸びる勢いが見えない。

左の形だと、右足は床を踏むことで背中を通って左手のジーへと繋がるが、写真を見る限り、彼女の右足裏から力は太もも、もしくはお尻で止まっている。

上半身と下半身が分断しているのでサンドラ選手と比べるととても不利だ。

 

二人の動作の比較は上のyoutube動画の最後の方にあるので、それを見るとチャンスーのあり、なしでどのようになるのか分かるかもしれません。

空手の流派の中でも彼女らが演武している糸東流は中国武術に近い感じがします(松濤館流になるともっと直線的でチャンスーの感じはほとんどない感じ。)

 

 私がよく思うことだが、空手の形や太極拳などは両足を開いて中腰姿勢になることの多いので特に女性は注意をしないと骨盤が開いて下半身ばかり大きくなってしまう。下半身が重くなる(太くなる)と動きが鈍くなるし、股関節や膝を痛める原因になるし、内蔵下垂にもつながりかねない。会陰を上げておく、というのはそのカウンターだが、男性は会陰の引き上げだけで足りるかもしれないけれど、女性は骨盤をむやみに開かないように注意するべきだ。股関節を開いても骨盤は開かない。骨盤を開かずに股関節の玉を回す。内臓は引き上げておく。脚が重いのが『上虚下実』ではない・・・

 

 その点40歳になるサンドラ選手の体型は理想的だ。骨盤が開いていなくて身軽だ。

聞いた話によると、サンドラ選手は孫悟空になりたくて空手を始めたそうだ。日本人で孫悟空と空手を結びつける人はいない・・・そもそも思い描くイメージが違う・・・どうりで、彼女のトレーニングは普通空手を学ぶ人がしないようなものだった(上のyoutube動画を冒頭を見るとわかります。)。腹出しルックで空手をするなんて日本の女子の選手には考えられないけど、腹(スタマック)を出すことで中丹田が自然に鍛えられている気がしてならない。40歳にしてあのような俊敏な動きができるのは腹(内蔵)の強さかと思ったりする。私もお腹を出して練習してみようかしら・・・なんて真面目に思ってしまったのでした。(こっちの人はおばさんでも腹出しルックでジョギングをしてたりします。若い子は冬でもコートの下は腹出しだったりする。)

 

 と、空手の話を書く予定ではなかったのだけど、思わず書いてしまいました。

 

 一番最初の手、前腕からチャンスーをかけていく話に戻すと、知っておくとよいと思うのは、太極拳で、”手は松する”、と思って手を脱力してぶらぶらにしていたのではチャンスーはかけられないということ。太極拳の上肢の要領は『沈肩、墜肘、松腕、垂指』(松腕は松手首、という意味)。これらの要領はチャンスーをかけた時の状態を指しているとも言えます。

 チャンスーは丹田から四肢の末端へ、という流れと、末端から丹田へ、という流れがある。今日試してもらったのは末端から丹田に向かったの流れ。「手指・前腕」の理解が必要。

 

まず知っておくべきなのは、指は前腕までつながる、ということ。手指は前腕の一部分とも言える。指を動かしているのは前腕。手首で手と前腕を断絶させてはいけない。掃除機のホースは曲がってもよいけど折れてはいけない、同じように手首は曲がってもよいけど折れてはいけない・・・

 

そういう意味でこの「指には筋肉がない」というブログ(https://acogihito.exblog.jp/11596202/)を読んでおいてもらうとその先の話がしやすいかと思います。

これを知らないとチャンスーがかからないという以上に、そもそも日常生活の動作で指や腕を傷めることにもなりかねないので。手で細かな作業、家事をする女性はこれまた注意が必要な箇所だと思います(実際、太極拳の練習より家事の時間の方が長い・・・私自身の経験から語っています)。 そう考えると、体をぎっくり腰や腱鞘炎、猫背、肩こり、内臓下垂その他もろもろから守るためのチャンスーなのかもしれません・・・

 

2021/8/19 <自分の動きを見て気づいたこと 癖のない体と心>

 
 今日犬と公園を散歩している途中で24式を撮ってみた。
 自分の動きを撮った動画を見るのは衝撃的。いつもがっかりする。今回もそう。普段師父の動きを見て特段難しいとも思わず真似ているつもりなのだけど、いざ自分の動きを動画に撮って客観的に見てみるとその差は歴然としている。
 
  そしてその”差”がどこにあるのかと見てみると、それはもはや股関節が開かないとか、ジャンプができないとか、脚が上がらないとか、そんなことではない。股関節や肩関節の開き、前屈などはかえって年下の私の方が得意だったりするのだけど(師父は歳のことよりも女性だから柔らかいのだと言う)、太極拳の太極拳たる要素、即ち、滑らかな動き(均匀)
、どっしり感(沉稳)と軽さ(轻灵)、まっすぐ感(中正)、風格・・・そんな学生時代の運動能力テストでは測れないようなものについて決定的な違いがあるのが分かる。
 
 自分の動画を分析的に見ると、まだ首から上が繋がっていない(頂勁が不十分)、左腕のつながりが悪い、腕が硬い・・・と課題に気づく。節節貫通を目指して毎日努力しているつもりでもなかなか師父のように全身の気の流れが通顺(スムーズ)にはならない、本当に実現可能なのか? と少し疑心暗鬼になって師父にそう言ったら、「私(師父)の総練習量はあなたの倍以上、3倍かもしれない。」と当たり前のように言われた。「それでも確実に進歩している。さらに松して上虚下実に努めるべきだ。動きの正確さに欠ける部分についてはバカンス明けに教える。師として自分にも責任がある。」と励ましてはもらえたが。
   確かに練習量が足りない・・・「頭を使ってブログを書く時間があったら体を使って練習をしてほしい」というのが師父の本音だろうが、私の特技が頭を使って分析、理解することにある、と知っているから、そこまで強くは言わない。
 
   師父を始め、本当の武術家は滅多に文章を書かない。中国では文人と武人がきっちり分かれていたから特にその傾向が顕著だ。名著を書く武人は武人としてのレベルはそれほど高くない、と言ったりもする。
 けれど、誰かが言葉で残さなければ、継承が先細りし途絶えてしまう。智慧が埋もれてしまう。そのあたりに葛藤がある。
 
   ともあれ、自分の套路を見て、初めて、最終的にこうありたい、というイメージが浮かんだ。それは”癖”のない動き”。”歪さ”のない動き。師父や馮老師の体の動き、使い方には癖や歪さがない・・・スムーズだ。(普段の立ち居振る舞いもまっすぐで滑らかできれいだ。)これが節節貫通で気が通顺だ、という具体的なイメージではないかと思った。お茶のお点前でも同じだろう。ギクシャクしない、スムーズで通りのよい動き、それを美しい動きというのかと。まっすぐで滑らか、どこにも引っかからずスムーズ・・・結局、それは美しい心、とも繋がるかなぁ?
(と、仏教で目指す”きれいな心”との関連を考えてしまいました・・・)
 
 癖がない心、歪でない心、通りのよい心、悪いことも良いことも溜めずに流してしまう・・・と、ここでいつも浮かんでくるのが、アンデルセンの『白鳥の王子』の中で白鳥になってしまう王子達を救う妹のエリーザ王女。どんなひどい仕打ちを受けてもあまりにも彼女の心が透明なためにすべてがスルーしてしまう。憎しみや怒りなんて無縁。エリーザ王女の心は究極的に理想的な心だとずっと思ってきたけど、それは太極拳で理想とされる”体”の先にあるのではないかなぁ、と思ったりする。(空想へ飛んでいます・・・)
 師父はよく「簡単」という言葉を使う。それは、単純、簡単、シンプル、すなわち、体も動作もシンプルに、そして心もシンプルに、という意味だったのかなぁ、と今更ながら思いました。こねくりまわさない、動作も心も単純に。(私自身への言葉です。)

2021/8/18 <混元太極拳の套路の特色 技と内功の併用 体を整える>

 

  混元太極拳は円や余分な動作が多くて覚え辛い・・・ 簡化や楊式だけでなく陳家溝の陳式を学んだことのある人でもそう言います。

 

 が、動作が多いのには訳がある・・・

 普通、「套路」と言うのは、”技”を繋げてできたもの。技を伝承するため、という目的がある。が、馮老師が編纂した混元太極拳は、技の羅列ではなく、その技を技足らしめるための身体の使い方、気の運用の仕方、いわゆる内功や纏糸功、そして放松までもその套路の中に組み込んでしまっている。

 逆に言えば、技ではない部分、他にはない一見余分に見える動作は、太極拳の核心的なもので、技の直前には必ずと言ってよいほどそんな動きが隠れている。

 

 そして、馮老師が来日した際、「24式を通して2回やれば身体は整う」ということを言っていたが、これは、「(2回やれば身体が整うように)24式を編纂しました」という意味だったのだと思う。毎日フルコースで練習する時間のない人も多い中、套路をやれば体が開き必要な運動がこなせる、そんな套路を作りたかったのかもしれない。内功も纏糸功も放松功もタントウ功も組み込まれた套路、それが混元太極拳なのだろう。

 

  6月に一度、自分の生徒さんたちのために第1式から第6式までの解説動画を撮っていましたが、生徒さんたちのリクエストに応えて、今日やっとその続き、第7式から第10式までの動画を撮りました。

  馮老師は24式を何度もバージョンアップさせているので、どのバージョンを使うかが問題になったりするのだけど、本質は同じ。説明をするにあたっては馮老師の最もシンプルなバージョン(おそらく入門バージョン https://youtu.be/NLIsASGVNYI)、馮老師の基本的なバージョン(https://youtu.be/HFLJXaPhpPc)、そして劉師父の師父、王長海老師の套路 (https://youtu.be/ApBjhpvCEtw)、そしてもちろん、劉師父の套路を参考にしました。

  

 第7式から第10式は四隅勁がメインの動き、体の向き、顔の向き、足の向き、がとても大事になる・・・捻ることによる纏糸勁がいたるところに使われている。今回はそれが感じられるように動作の説明をしながら動画を撮りました。

 

 一通り太極拳の形を学んだ人は内側の流れを知る必要があるし、また、初めて形を学ぶ人も内側の流れを多少知っていた方が学びやすいかも(いや、余計に混乱する?そこは人それぞれかも?)しれません。そして他の流派の太極拳を学んでいる人が混元太極拳を学べば、それまで学んできた自分の流派の太極拳の理解がかきっと深まると思います。

2021/8/14 <おじいちゃんの功夫>

 

 

 今日はグループラインに生徒さんが面白い動画を載せてくれたのでその話について。(空手の話はひとまず置いておきます)

 

 動画はこちらを参照→

 https://twitter.com/selfpr0tect/status/1426158524581646340

 

 さあ、このお爺さんはどんなトリックを使っているのか? 

 コメントを見ると、”テクニック”を使っていると書いている人は多いのだけど、その”テクニック”が何なのかを指摘している人はいないようだった。若者がうまくできない点について、もっと背筋を使えとか、指を使えとかいうコメントもあったりした。

 

 私は一目見て、あら、これは太極拳の”功夫”そのものではないか、と思った。馮志強老師はよく、「一に功夫、二に胆力、三に招手(技)」と言っていたが、この動画のおじいさんが見せてくれているのは、『節節貫通させて周身一家にする』という太極拳の身体がどのくらいできているか、すなわち功夫そのものだと思うからだ。

 

 太極拳の功夫の成果ともいえる『節節貫通による周身一家』のイメージは、例えば、東京を一つの身体とするなら、その中が山手線だの中央線だのその他地下鉄、バスなどで隅々まで隈なく繋がっていて、かつ、各々の路線を走る電車やバスがほとんど間隔ゼロで動き続けれいるような状態だ。

単純に例えるなら、左のような五行図のような状態。

全体が一つの体で、その構成部分がお互いに繋がりあっている。

もし木にスイッチを入れれば、とたんに火から土、金、水、全てに連動してしまう、それが時間差ゼロ、そんな関係だ。

 

太極拳の練習では12経絡と任脈・督脈を通すことが節節貫通による周身一家の目安になっている。

 

 

 上の動画のおじいさんは上のような経絡がほぼ繋がっていて(疏通)、上の動画の動作からは特に陰(体の内側)の経絡、特に親指に関わる肺経、脾経、肝経の繋がりがよく見て取れる。若者は必死に”力”を使っているが、おじいさんは背筋など”筋肉”を使っている感覚はないはず。(筋肉を使うには力がいる。通った経絡に気を流して勁を通す時は力を使う感覚はない・・・少し豆腐を切る時の内側の感覚に似ているかと思う。)

 まずおじいちゃんは自分の手、握り方、親指を見せてくれている。(上左端の画像)

 持ち上げる前に、念入りに親指の方向をしっかり棒先まで合わせて(中央の画像)、それから一旦自分の方へ棒をひきつけながら棒の先端までを自分の親指として経を繋いでいる(脇や足の親指から股間がポイントになるはず)(右端の画像)。

 

 ここまで準備をすればあとは左足に踏み込みながら経を通していくと下のように棒が上がっていく(簡単に書いているけれど、それができるにはそれなりの功夫が必要。功夫というのは、あるなし、ではなく、ない人はないにしても、ある人のなかでもその程度がピンキリだ。)

 若い男性はおじいしゃんが教えてくれたような手の持ち方ができなくてうまくいかない。

経が繋がっていない。腕の筋肉の力で上げようとしている・・・

 

 この二人の比較を見て、ああ、太極拳ってそもそも”巧”なものだった、と思い出した。ちょっと不思議。一生懸命やっていないみたいなのになんかすごい。マジック?そんなコメントが出てもおかしくないようなもの。

 もし若い男性が無茶苦茶筋肉を鍛えていたら棒を持ち上げられたのかもしれない。が、その場合はそれを見てもそんなに不思議には思わないだろう。だって鍛えてるもんね、と言ってしまいそうだ。

 

 この動画についてそんなことを思った後で、バカンス中の師父に同じ動画を見てもらってコメントをもらった。そうしたら、『可能、太可能了!』と返信がきた。どういう意味だろう?と電話をしたら、なんと、師父は「こんなことはあの時代(文化大革命期など)、肉体労働をしていたものなら半分の人ができるだろう。全く不思議じゃない。」と言うのだ。

 「え? 太極拳や他の内家拳で節節貫通の練習をしていなくてもできるのですか?」と聞いたら、「できる。当時の農耕作業や土木作業、これらをこなしていたら、自然にそんな体の使い方が身につく。てこの原理だ。少ない力で大きな力を出す....そもそも太極拳自体が農作業の動作から来ている、忘れたのか?」と言われた。「そんな肉体労働をしたことのない若者がやってもできないのは当たり前。」とちょっと自慢げ。重い荷車を引いたりとか、重い金属の鋤などで耕したりとか、若い時はそんな事ばかりしていたという。馮老師だって労働者だった・・・最近の中国の太極拳の老師達に本物感がないのはただ武術しか練習してきていない人が多いからかなぁ。肉体労働者経験者が少ないからかもしれない・・・と、私の生徒さんの中に、以前現場で働いている男性がいたが、彼は最初から体の使い方が他の生徒さん達とは全く違ったなぁ、と思い出した。

 

 そんな師父との会話から、節節貫通とか周身一家は別に太極拳だけに特有のものではなかった。熟練の肉体労働者はその中でそんな体の使い方を身につけていた。肉体労働をしたことのない私のような者は太極拳の中で学ぶしかない・・・そして生活に活かす。巧みに家事雑事仕事ができれば、太極拳を学んだ甲斐があったと言えるのかと思いました。

2021/8/12 <空手形 周身一家 肩甲骨で胴体と腕をつなぐ>

 

  オリンピック空手形女子決勝、清水希容選手VSサンドラ サンチェスハイメ選手。清水選手は金メダルを期待されていたのだけどサンドラ選手に及ばなかった。

  空手の形、これまで真面目に見たことがなかったのだけど、この試合を見て身体のつくり具合がサンドラ選手と清水選手ではかなり差があり、それがそのまま形の出来具合に表れていると思った。組手なら相手との駆け引きや技術が加味されるが、形は”功夫”の差、身体の開発度で勝負が決まってしまうようだ。

 

 清水選手とサンドラ選手は昔からライバルだったようで、2018年の世界選手権でも決勝で争ってサンドラ選手が優勝していた。その時の動画があったので二人の形を比べてみた。https://youtu.be/32lkz2UfBY4

 

 この大会では二人は同じ演目を演武しているので比較がしやすい。

 

 実は、私が清水選手をオリンピックの決勝で見た際の第一印象は、意外にも丹田が弱い、ということだった。中丹田は鳩尾から臍下まで、中国語の”腰”にあたる位置。(日本語の腰と中国語の腰は場所が少しズレていることに注意。)ここにあまり力がなくて、骨盤=胯、主導で動いている感じだった。 だからキレが必要な場所で胴体がゆさゆさして、身体にいま一つキレがないなぁ〜、と思ってみていた。表情でキレをカバーしているような気がしないでもなかった。

 が、それに比べ、サンドラ選手の体は頭の先から足までまるごと一つになっていて(周家一家)、キレがとてもいい。どう見ても、こっちが格上、と思った。(空手歴がそこそこ長い主人もサンドラの方がすごい、と一眼みて唸っていた)

 

 空手の演武はものすごい速さで終わってしまうので、なぜサンドラ選手の方が体のキレがあってすごいのか分析はできなかったが、上の動画を見返していたら太極拳と通じるところが浮き彫りになってきた。

 

 まず、上の静止画像での比較では核心部分はわかりにくいのだが、表面的な差として分かるのは、サンドラ選手の首から頭(頭部)はガシッと胴体に組み込まれているのだが、清水選手の首から上は胴体に差し込まれていない。胴体から頭部が出てしまっている(周身一家になっていない)。経が頭頂までつながっていないということ→ということは、手先まで繋がっていない可能性大・・・

そう思って最初の2枚の画像を比べると、思っていた通り、右手のジーの際の二人の肘の角度が違う。

サンドラ選手は足→→腰→肩甲骨→肘→手と繋がっているから、肘は少し墜落している(墜肘)。これなら体は中正。たとえ(空手ではあり得ないが)右手をとられても持って行かれない。

これに対し、清水選手の肘はまっすぐ。これだと簡単に右手をとられて引っ張られてしまう(太極拳なら)。肩甲骨が使えていない(肩甲骨、前鋸筋、脇、広背筋から腰、下半身への繋がりがない)。胴体と四肢が分断している(だから頭部も分断されている。サンドラ選手と比較すると分かるが、清水選手の頭はまっすぐではない=虚霊頂勁になっていない)。

 

  と、こんな世界レベルでも、身体の内側で経を繋いでしまっている人は他の選手達を優に凌いでしまう。男子の金メダリスト、それよりも身体の開発度が上回る人と比べてしまうと、

 

 

この画像も二人の肩甲骨を見れば違いが明らかだ。

サンドラ選手の背中が弧を描いているのは肩甲骨が張り出している(肩甲骨から手:ここでは肘の撑 引っ張り合い)・・・ 推手で師父に散々注意されているところだからここはよく分かる。

ジーの時も背中はサンドラ選手のようになる(身体は五弓:胴体も弓状)。

これは同じポーズを違う角度から写したものだが、清水選手の右肘がキマっていない(肘のポンがなくて落ちてしまっている)。これも肩甲骨と胴体がしっかり結びついていないため。

 サンドラ選手のように捻って中正を作るポーズだが、清水選手は捻った時に中正が多少崩れてしまっているようだ。

 

そして最後のペア画像。

サンドラ選手を見ると、肩甲骨が張り出すことでそのままドカンと突きになっているのが分かる。肩甲骨から拳までが水平、一直線。

それに比べると、清水選手の腕は”落ちている”。これはやはり肩甲骨から使えていないのが原因。このような突きは実際には重さがなくて威力が少ない・・・

 

  と、2018年時点での二人の体の使い方の大きな違いの一つが”肩甲骨”。

  肩甲骨を胴体と腕をつなげる重要なパーツ。脇、前鋸筋をしっかり使えるようにするのが重要だが、それにはチャンスーがとても有効・・・

 

  と、さらに二人の演武を見ていたら、空手もチャンスーが非常に大事なのが見て取れました。その話はまた次回に。

 

2021/8/10 <腰から肩甲骨へ 抜背の徹底で腰がなくなる 身体が割れる>

 

 オリンピックを見ていると身体の使い方でいろいろ気付くことがある。

 卓球は私が学生時代にやり込んだスポーツで太極拳との関連がとても深いと感じているもの。中国選手の打ち方、身体の使い方は太極拳の身体の使い方と共通するところがあってとても興味深い。

 

 今回、伊藤美誠選手が準決勝で対戦した孫穎莎選手、彼女の打ち方を見た時、目が釘付けになった。えっ?馬龍? 男子?と思ったのだが、いや、女子。ああ、師父が推手で私に要求していることはこれなんだ・・・とピンときた。

 彼女の打ち方は、肩甲骨打法。台に張り付いて攻防をする女子には珍しい打法だ。

 

 肩甲骨打法はその名の通り、肩甲骨がクルンと回ってそれがそのまま腕の回転になるような打ち方。肩甲骨が背中の上でクルンと回る、ということは、肩甲骨と背中の間に隙間が必要で、ドライブをかける選手が使う身体の使い方だ。伊藤美誠選手のように台に張り付いて当てて返す前陣速攻型の場合はそのような打ち方はしない。

 

 孫穎莎選手の打ち方。旋風脚ならぬ旋風腕のように腕が回る。男子世界チャンピオンの馬龍の打ち方に似ている・・・

 肩甲骨を腕と一体化させて打つ=肩を支点にして打つ、というのは私がこの一年師父に教わってきていることだが、これがなかなかできない。というのは、”腰”で打つ癖がついてしまっているからだ。 

 日本選手の打ち方は一般的に腰重視。文化自体が腰重視だ。しかし、私がこの一年で知ったことは、腰は要だがそれを基礎としてさらに洗練された打ち方、身体の使い方がある。それが肩甲骨打法、肩甲骨をめいいっぱい使う身体の使い方だ。

 

 伊藤選手と孫穎莎選手の構え方を比べてみると腰重視と肩甲骨重視の違いがもう少し分かるかもしれない・・・

美誠ちゃん

 

腰に力を集中→身をギュッと真ん中に寄せた感じ

腰から背中、首の下(僧帽筋)に力が集中する→背中が丸め=『抜背』ができない→中股関節と肩関節が開きにくい=肩甲骨がフリーにならない

 

 

孫穎莎ちゃん

 

『抜背』ができている=背骨が柔らかい

 →左右の肩甲骨、左右の股関節がはっきり分かれる=身体が”割れる”

 →左右が別々に連動して動く

身体の可動域が美誠ちゃんより格上になる。

 

 もはや”腰”がない形。

 頭から股下(裆)までが抜けていて、画像の点線で山折り、谷折り、できるような身体・・・カエル、もしくは乳児のような身体。

 

 

  卓球は戦略、技術、メンタルがとても大事だから使い勝手のよい身体を持っている人が必ずしも試合で勝つとは限らないが、とはいっても高性能な身体を持っていると有利だ。

  

 私の練習の経験では、太極拳ではまず丹田や腰に力(気)を集める練習段階がある。美誠ちゃん風だ。しかし、それができたら、次第に手足(腕脚)に繋げ身体を開いていく。腰から股関節、股下(裆へ、、そして背中や肩甲骨へと上下に気が流れて身体を押し広げていくような段階がある。ざっくりいえば、24式や48式の一路で腹腰に集め、46式などの二路、炮锤で肩甲骨を開発する。

 

  といっても、一路ででも肩甲骨を開発することは可能だろう・・・

 

  が、上の二人の写真を見れば分かるとおり、肩甲骨や股関節をセパレートするには『抜背』が完璧にできる必要がある・・・頭頂(百会)から股下(会陰)まで貫通・・・アジの開きのような身体?

  ここまでできると、足裏から得る地面の反発力ははんぱない。美誠ちゃんもそこそこ足裏が地面に貼り付いているが、孫穎莎ちゃんの足、足裏、足首を見てしまうとまだまだ開発可能だと思えてしまう。

 

←二人が歩いている場面

 

案の定、美誠ちゃんは猫背。私も卓球由来の猫背・・・

 日本では卓球は少し猫背になるイメージがあるかも? が、師父に卓球の素振りをさせたり、実際に中国でおっちゃん達と卓球をした時に知ったのは、彼らと日本人の卓球のフォームのイメージは微妙に違うということ。猫背のイメージはないのではないかなぁ、中国では。

 

 実際、上の画像で見て通り、孫穎莎選手は身体がまっすぐ頭まで立っている。膝裏も伸びて堂々と歩いている。日本人の女性でこんな風に歩く人はまずいない・・・歩き方で日本人か中国人かはわかってしまう。私たち日本人は大方猫背、猫背までいかなくても肩が前に入っている。

 首がすっと立って背中が丸くならずに足まで抜けるような立ち方は理想的だ。

 太極拳なら『抜背』の領域・・・『抜背』ができないと肩甲骨が自由に使えない。

 ・・・そんなことを二人の試合を見ていて気づいたのでした。

 

 『円裆』も『抜背』の延長線上にありそうだ。ただ股を開けばよいというものではない。そもそも裆は背骨の下にある。ヨガでいうなら第一チャクラだ。

 

 孫穎莎選手の身体を見て『抜背』の必要性を感じたのだけど、そういえば、バカンスに入る直前に師父から背中のあるツボ(膀胱経の隔関)を意識しろ、と言われてた。これも『抜背』のための一つの方法。それによって肩甲骨を引き離す・・・休み中の課題です。

 

2021/8/7

<ハムストリングスのストレッチ 足先を開くと捻りが入る 捻り圧腿で節節貫通を目指す>

 

  ハムストリングスを使う、ストレッチする際に気をつけなければならないのは、ハムストリングスだけをストレッチしないこと。

  

  ハムストリングスをストレッチする代表的な方法は圧腿。これで太ももの付け根を無理に伸ばして痛めてしまった経験があるのは私だけではないだろう・・・。

  右のような姿勢から上体をそのまま前に倒していく・・・ありがちなストレッチだが注意が必要だ。

  

中国武術の圧腿は通常左のようにやる。(https://www.youtube.com/watch?v=q7O49YGbjIU)

足を乗せる台に向かって真正面に立ち、軸足のつま先も正面に向けてもう片方の足もまっすぐ上げる。

 

このようにした場合、ストレッチされるのはハムストリングスと脹脛、アキレス腱。

膝裏や腿裏がキツイ形だ。

しかし、節節貫通をモットーとする太極拳ならこのような圧腿はあまり理想的だとはいえない。

どうせやるなら、節節貫通、すなわち、筋肉を連動されて全身のストレッチの一環としてハムストリングスや膝裏のストレッチをしてしまうべきだ。

 

 左の図を見て分かるように、ハムストリングスだけを引っ張るとその起点と終点に負荷が集中する。

一つ一つの筋肉はソーセージのようで、それらの筋肉は関節で次の筋肉へと動きが連動していく。この連動を使うなら、ハムストリングスや膝裏、アキレス腱をストレッチする際に、それに連なるお尻、仙骨、腰、背中、そして足の中(足の指)まで一緒に伸ばすべきだ。実際、ハムストリングスを使う時はハムストリングスだけを使うのではなくそれによって足指やお尻、腰、背中までも一緒に使うのだから、基本訓練の時もそのような使い方をしておくのはとても役に立つ。

  では、どのように圧腿するのか? というと、以前紹介した劉師父の圧腿がその形だった。(https://youtu.be/lRBj077Ce9Q)師父は上のような説明をしていなかったが、結果としてそのようになっている。

 動画の中の師父の圧腿をよく見てもらうとよいが、師父は軸足(左足)のつま先を正面に向けず、少し外に開いている。左足のつま先が外に向いているのに右足を正面に上げているから、本来ならお臍(胴体)は左斜め前を向いてしまう。そこをぐぐっと骨盤から捻っておヘソが右太ももに接するようにしている。

 師父が、「腹を太ももにつけるように!」と注意していて、一番最後の写真のようなに顔を膝につけようするのは悪い例だ、と言っているのは、胴体(脊椎)の捻りが一番下から上に向かって連動していくようにするため。

 「仙骨、お尻が正面に向かってまっすぐになるように」と言っているのも結局は捻れ、ということになる。木に向かって身体が斜めになった上体から右足を上げれば、そのままだと左のお尻が後ろ、右のお尻が前、とお尻のラインが斜めになる。これを裆から上に向かってググッと捻っていくとお尻の線が揃ってくる。これは弓歩で前に打ったり推したりする時の身体の使い方と同じだ。

 私が手の指で示したのは、「靴の中の足の指は開いていなければならない」ということだが、このように捻りをかけるとアキレス腱から足の中の骨、指まで勁が通り、それまで萎れていた足指が息を吹き返して一本一本が独立する。

 

 つまり、圧腿はチャンスーによる節節貫通の基本練習になる。”捻り”の連動の練習だ。

 最初に軸足のつま先を開いておく。すると正面に片足を上げた時に自然に股間(裆)が広がる。股関節が回転する。すると仙骨から回旋が入って捻りが上方向(背骨から首、そして上げた足先に向かって)に連動していく(上げた足の指が開いてくる)。足指から首までが繋が繋がって勁(伸びようとする力)が感じられるようになったら完璧だ。これが身体が内在的に持っているチャンスー。

 完璧にできなくても、軸足のつま先を真正面に向けた圧腿と、つま先を45度程度開いた圧腿、両者を試して比較してみると”伸び”の違いが分かるのではないかと思う。少しずつ師父のようにできるようになりたいもの。それには師父のように毎日欠かさず修練を続けることが必要・・・反省。

 

 筋肉は両端を引っ張っても筋が伸びるだけ。筋肉を捻りながら伸ばせば筋肉同士が連動しつつ筋肉自体も細長く伸びるように感じる。

 

 オリンピック種目の中にスポーツクライミングというのが登場していたが、さぞかし肩や腕の筋肉がものすごいのだろう・・・と男子体操選手の体型を思い浮かべていたら、クライミングの選手の体型は全く違っていた。筋肉が肥大化していなくて細長い。アキレス腱、脹脛がとてもきれい(これは主観)だった。(左の写真はhttps://www.sankei.com/article/20210805-SRJ6V7HANBBZLG3B4F67M5PYTM/?outputType=theme_tokyo2020より)

 これはまさに『周身一家』の動きだなぁ、と思った。腕や脚の筋肉も必要だが、それは背骨の延長のようだ。手足が背骨化している、とも見えるし、背骨が手足化している、とも見える。胴体と四肢の境目がはっきりしない。

 動物や赤ん坊のハイハイのように身体丸ごとで動くとどこかの筋肉だけが突出して肥大化しないのだと思った。

 股関節を開くのだって股関節だけを開いているわけではない・・・身体全体で股関節を開いている。ハムストリングスだって身体全体で使っている・・・

 彼らの指の力はものすごいらしいが、これも指だけを鍛えているわけではないだろう。周身一家で勁が指まで達すれば指は全身の力の現れになる。手指、足指の力を見れば全身の力が分かる、というのはそういうこと、と改めて確認しました。

2021/8/6

 

  (話がまた逸れていきそうなのでここでちょっと整理。)

 

 そもそも『力起于脚跟』(力は踵から)とはどういうことなのか? どうしてなのか? という問題意識からしばらくメモを書いていた。

 

 まず、『力は踵から』というのは<地面からの反発力を得るための要領>、もしくは、<地面から反発力を得た状態>を表現したものだと推測、解釈した。

 というのは、太極拳は筋肉の収縮するパワーではなく、節節貫通によって全身を通り抜ける力(勁)を用いるもの。全身を通り抜けるような力は身体の外、地面・足裏からやってくる・・・馬の蹴りやクラウンチングスタートの原理と同じだ。もしわざと地面を足裏で推さないように套路をやってみたら・・・全身の筋肉が収縮して力がこもった感じになる。足裏で地面を推すから全身が伸びやかに動く。(椅子に座って足をぶらぶらさせたまま腕相撲をするのと、立位で腕相撲をするのと、どちらがやりやすいかしら? 腕の筋肉量が半端ないひとならどちらでも同じだろうけど、節節貫通で力を使う人は立位の方が断然やりやすいはず。)

 

 しかし、『力は踵から』といっても、地面からの反発力を得るためには、ただ踵で地面を推せばよい、というものではなかった。

 地面の反発力を身体(胴体)にまで届けるには、その前提として、踵と股関節、もしくは、足関節(足首の関節)と股関節のダイレクトな連関が必要だった。足首・踵が踏ん張ったとたん股関節が起動するような関係が必要だ。

 この股関節と足首・踵の関係はしゃがむとよく分かるが(https://youtu.be/sRQwZvt4VC4  参照)、それを徐々に弓歩やタントウ功の形でも分かるようにしていく(棒立ちに近くなればなるほど難しくなる)。

 

 

 そして、股関節と足関節、の繋がりすぐに分からない場合は、ハムストリングスを使って地面を推すような練習をするとよいと思う。

 

 というのは、股関節と足関節をダイレクトにつないで踵で地面を推すとハムストリングスが起動するようになっている。だから、それを逆にして、ハムストリングスを使うことによって股関節と足関節の連動が可能になるように近づけることができるからだ。(関節(=隙間)を意識するよりも筋肉を意識する方が容易)

 

 ハムストリングスは左の図のようになっている。

 一般的に、女性は太もも裏、膝裏がぶよぶよになりやすく、男性は腿裏が硬直して前屈が苦手、というケースが多い。いずれもハムストリングスが使えていない状態。腿裏がスッキリ伸びないと脊柱起立筋も伸びないから姿勢が悪くなる(体軸が保てない)。

  

  ではどうしたらハムストリングスが使えてすっきりした脚になるのか?

  まずは踵に体重を落とす。そして股関節を回転させる! 股関節が回転するとハムストリングスが使える。私たちは通常の歩行時、股関節を回転させていない。ただ脚を振り子のように前後に出している。股関節が十分つかえていない。(自分が歩いている時にハムストリングスが使えているか確認してみるとよい・・・https://youtu.be/ISMA4LgmVgA 『力は踵から』と股関節の回転 参照)。

 

  股関節が回転→ハムストリングス起動

  ここでもう一つ戻ると、そもそも股関節が回転するためには、股間(裆)を広げる必要がある!円裆の登場だ。

 

  太極拳の要領はこのようにリンクしている・・・

  つまり、円裆がないと股関節がちゃんと回転しない、股関節の回転が不十分だと太ももで使えない部位が出てくる→使えない筋肉、通らない経絡が出てくる(師父のように真に太極拳を修める人たち筋肉ではなく経絡で説明をする)→身体が歪→節節貫通にならない

  12経絡を全て通せるようになるのが目標であり理想・・・

  

  円裆』で股間を広げる(骨盤底筋をストレッチする)ことによって股関節が回転しやすくなる。弓歩で踵を支点につま先を90度に開いていくのもそれによって骨盤底筋がストレッチされ股関節が回転、ハムストリングスが捻り伸ばされ足裏で地面を推す力が増えるからだ。

 

 

 

 

左の画像はアキレス腱をストレッチする体操として紹介されているもの。

つまり、これはハムストリングスを使わない(ストレッチしない)形だ。

股間が広がっていなくて股関節が使われていない形。

 

画像の右上に貼ったのは昨日使った簡化式の老師の弓歩。こう見ると簡化式はハムストリングスではなくアキレス腱を伸ばしているようだ・・・

 

 

一方、ハムストリングスのストレッチになると、ずいぶん股間を広げなければならない(いわゆる開脚に近くなる)。

 

開脚すればするほど裆は広がる(骨盤底筋はストレッチされる)。股関節は回転しやすくなる。

 

逆に閉脚(閉歩)にすればするほど裆は狭く会陰が引き上げ辛くなる(骨盤底筋が緩む)。股関節が回転し辛くなる。

 

 

 開脚を積極的にやらないと股関節が使えずハムストリングスが起動しない、前腿に負担がかかり膝に負担がかかる、そんな連鎖反応がある。歳をとっても可能なかぎり開脚を諦めないようにした方が良いのではないかと思う・・・師父を見ていると毎日私よりずっと入念に開脚の練習をしています。次は開脚の仕方、ポイントは”捻り”による全身の連動かなぁ?<続く>

2021/8/4 <後脚は後ろ向きに蹴るように作られている>

 

 スクワットには前腿を鍛えるものとハムストリングスを鍛えるものがあったが、太極拳の姿勢は必ずハムストリングスを使う。というよりも、ハムストリングスを使うのは太極拳のためではなく、正しい姿勢を作るためには不可欠なものだ。腿の後ろ、膝の後ろがたるんでしまったり、固まってしまったりすると、腰が使えず背中も固まってしまう。(前腿が固まる=ハムストリングスが使えない、と腰痛や膝痛を引き起こす という記事

 

 馬の走り方を見るとよく分かるが、後ろ足は後ろ向きに蹴る。犬だって同じだ。

 私たち人間も後ろ足(脚)は本来後ろに蹴るようにできているのではないかと思う。

 

 そして後ろに蹴ってみると分かるのがハムストリングスの存在。脚を前方向にばかり動かしていると分かり辛いハムストリングス。しかし脚を後ろに上げるとハムストリングスが収縮して前腿がストレッチされる。お尻から腿全体がキュッとひきしまって長くなり格好良くなる感じだ。

 

←簡単なイメージ図

 

後ろ足の足首を背屈させて踵で蹴ろうとすると(後方への蹬脚)、ハムストリングスから膝裏、ふくらはぎ、アキレス腱、そして踵、と繋がるラインが出てくる。

 

このように腹から踵までまっすぐ蹴った時に得られるのが地面からの反発力、すなわち『踵から力が出る』という感覚だろう。

 

ただ”蹴る”といっても足首から下で引っ掻いたように蹴るのではなく、腹から足裏まで直線的につないでズドンと蹴る→感覚的には”蹴る”よりも”推す”に近い。

 

この後ろ足の伸び、地面を推して突っ張る力が前方への推進力になる。

 

歩行時も同じ。前に着地した足が地面を推して突っ張ったまま後方へ移動すると、反対の足は自然に前に振り出るようになっている。)

 

←陸上の短距離スタート時は後ろ足の押す力が決定的に重要

 

 

 上のようなことを前提として、太極拳の重心移動を確認してみた。

 馮老師がピタピタのジャージズボンを履いている動画があったので、ちょっとウキウキして下半身を見てみました・・・

ハムストリングスが張って、後ろ脚全体が地面を突っ張って推すことで(赤矢印)地面の反発力を得る(黄矢印)構造になっている。二つの矢印を合わせれば突っ張り棒、張力、になる。

上の陸上のクラウンチングスタートの原理と同じだ。

 

(詳しく言えば、『陰昇陽降』。陽の経絡は下がる、陰の経絡は上がる。

ハムストリングスを通る膀胱経、そして胆経は上から下へと下がる経。これを通すことで踵で地面を推すことが可能になる。

推せれば自然に陰(脚の内側の経絡)は上がる。)

 

 

 私の生徒さんの中には簡化24式経験者の人たちも少なくないが、私が見ていて決定的に違うのが下半身の伸び。

 下はhttps://www.youtube.com/watch?v=h8zzn3C5TgU より

←同じ老師の画像(https://www.youtube.com/watch?v=rKilyW_awUo&t=68s

 

簡化式ではお手本的な形。

後脚が曲がっていて全く床を推せていない(脹脛だけで推している?)。

スタートダッシュが全くできない後ろ足。

私が生徒さん達によく冗談で言うが、このような脚の草食動物は肉食動物に狙われた時に逃げ遅れて最初に食べられてしまう・・・足が無駄に太くて瞬発力がない、そんな脚だ。

 

 

 

簡化式は国民の健康増進のため誰でも楽しめるようにアレンジされた形。高齢者でもできるように歩幅も狭く、腰を落とさずに高い姿勢でできる。背骨、腰の捻りも必要ない(チャンスー勁はない)。

が、逆説的に、このような運動だけをやりこむと下半身が重くなり膝に負担をかける結果になりかねない。

 

  馮老師と比べるとその”張り”=身体全体のポンの違いがよく分かると思う。

  左の中国の簡化の老師の身体は落ちて弛んでしまっている。一見足裏が地面に貼り付いているように見えるかもしれないが、その足裏は沼地に沈み込んでいるようなものなので地面の反発力は得られない(このような脚では走れない)。馮老師の足は地面を蹴って跳べる足(反発力が得られる足)。

  (『上虚下実』というのは身体を落としてしまうことではなく、”気”を足の方へと落とすこと。)

 

左は簡化式の集団練習の光景だが、やはり後脚が捻れていて(チャンスーという意味えはなく、経が分断されていると言う意味)とても不自然な感じ。どうしてこんな膝に負担のかかるような形を推奨するのだろう? 前腿と脹脛が太くなって脚も短くなってしまう・・・(上の馮老師を見て分かるのは、老師の脚は決してバカ太くない。画像左の女性の脚の方が太い。)

 

ただ、簡化には簡化のルールがある。だからある程度やって疑問が湧いてきたら簡化は入門と割り切って本当の太極拳に転向すべきだと思う。(師父などは簡化式や演舞のアクロバティック太極拳はもはや太極拳とは別物としてノーコメントです。)

  ともあれ、冒頭最初のイメージ図のような後ろ踵蹴り(蹬脚)が重心移動の基本。

  馮老師の後脚はそのようになっている。

  普段の歩行時にも後脚の突っ張りができればよいけれど・・・歩行で練習するのはとても難しい。それなら太極拳の弓歩の重心移動で練習した方が簡単・・・まずは歩幅を広くして、それから次第に歩幅を狭くしていく・・・狭くすればするほど、つま先を前方に向ければ向けるほど、ハムストリングスから足裏踵まで繋がる経(蹬脚の感覚)を得るのが難しくなるのが分かるはず。歩行時にそれができたらもう達人の域かも。

 

 実はハムストリングスの使い勝手は股間(裆)と大きな関係がある。

 股間がたるむ(ゆるい)とハムストリングスは使えない(上の馮老師の画像の素晴らしさは股間の切れ上がりがよく分かること!) また話は股間に戻りそうです・・・<続く>

2021/8/2 <3つのスクワットからタントウ功へ ハムストリングスと腹を意識的に使う>

 

 昨日書いたのは、同じスクワットでもやり方を変えれば鍛えられる部位が変わる、という話だった。検索すれば、こうすれば前腿、こうすればハムストリングス、こうすれば腹筋、とやり方は出てくる。

 

 が、私がある整体師さんの、「スクワットは腿じゃなくて腹筋なんです。」という言葉を聞いた時に頭の中が一瞬パッと開いて閃いたのは、そんなスクワットの方法論はともかく、私たちは「腿を鍛えよう」と思ってスクワットをすればそんな風なスクワットができるし、「腹筋を鍛えよう」と思ってスクワットをすれば(完璧でなくとも)そうなるようなスクワットの形を模索してすることができるのではないか、ということだった。つまり、意識によって身体の使い方が変えられる、ということ。

 

 意識を向けることでそこが使えるようになるならそれに越したことはない。

 ①「前腿を鍛えるようにタントウ功をしてください。」と言ったら、ほとんどの人は上手にそのような中腰姿勢で立てるのではないだろうか? 前腿をカチカチにして膝に乗っていけばいい。

 ②しかし「ハムストリングスを使うようにタントウ功をしてください。」と要求したら、どうだろう?お尻を突き出すのか?(とやってみる)。でもこんなにお尻を突き出したらタントウ功の形としては変だ(と思うだろう)。ちなみにこの時は『泛臀』。

 ③では「腹を使ってタントウ功をしてください。」と言ったらどうだろう? おそらく息を”んっ”と堪えたようにするだろう。息が止まる。お尻は突き出さないだろう。お尻を突き出すとお腹に力が入らない。お尻は前方に収めて上体を垂直に近くした方が腹筋に力が入りやすい・・・言われなくてもそうするだろう・・・自然に『斂臀』になっているはず。

 

 つまり、昨日紹介したようなサイトを見なくても、その特定の部位を使って中腰姿勢をとろうとするとそれなりに形は作れると思うのだ。(上の①②③だと②がやり辛いかもしれないが。)

 

 これを出発点に太極拳の基礎づくりとしてのタントウ功を再考することができるのではないかと思った。

 ①②③、それぞれの中腰スクワットをやってみてその感覚を覚えておく。

 まず、タントウ功、太極拳で避けなければならないのが①。前腿、膝にのる中腰。これは最もやりやすい形だが、これは避けなければならない身体の使い方だと頭で理解するべきだ。太極拳の姿勢に様々な規則があるのは、この①を回避するためだといっても過言ではないだろう。「膝がつま先より前に出ない」というのはとても表面的な話で、根本的には『松胯』をすると前腿を固められなくなりハムストリングスに乗るようになる(②になる)。しかし『松胯』(股関節の緩み)をするにはその前に『松腰』(腰椎の緩み)が必要になる。そして『松腰』のためには・・・・と循環が始まってしまうのだ。

 

 ともあれ、①のように前腿を固めるのは回避すべきだ、と知る。代わりにハムストリングスを使うのだ(②)と知る。太ももの後ろ側、裏側を使いたい、と意識する。

←高岡英夫氏による体軸のイメージ図 (『センター 体軸 正中線』より)

下半身はハムストリングスと膝裏を通る。

ここが通せないと上半身の軸は通せない。土台を作るのが大事。

 

少し前に書いた「内踵と股関節を合わせる、繋ぐ」ということは、体軸を通すということになる。内踵で股関節が操作できるようにすれば、ハムストリングス、膝裏も使えるようになる。内腿も使えるようになる。すなわち、腿がぐるりと一周使えるようになる。

 

 

  そして③の腹。

  上の①のように膝を曲げて前腿を固める時、そして②のようにお尻を突き出してハムストリングスを使おうとする時、この時の私たちのお腹はゆるゆるだ。腹圧が全く高まっていない。なぜなら、呼吸、息が全く関与していないから。

  腹筋を鍛える、とか。腹圧をあげる、という時に真っ先に行うのは息を吐くこと。息を吐いてお腹に力を入れる。腹は息がないと強くならない。ただ腹を曲げたり伸ばしたりしても効果がない。(息が必要なのは腹に限らない・・・脚、足、手、頭・・・全身に必要なのだが、腹は特にそれが顕著。)

  (実際には腹に息は入らないけれども)腹に息を入れようとする意識が大事。(どうやって腹に息をいれるのか?と聞く必要はないと思う。)

 

  最終的には①をやめて、②と③を同時にクリアすればタントウ功、上の高岡氏のいう体軸を通すような立ち方になる。②と③を同時にクリアさせるのにそれなりの時間と試行錯誤が必要になる。丹田が形成されてくるのはこの段階だ。  <続く>

2021/8/1 <スクワットで鍛えられるのは前腿? ハムストリング?or 腹?>

 

  この一年は整体や解剖学にとても興味が出た一年だった。

  今日もある整体師さんの講座を聞いていたのだが、その中で「皆さん、スクワットは腿を鍛えると思っているでしょう?しかしスクワットは実は腹筋を鍛えられるんです。」と、さらっと言ったのが自分の中で大ヒットした。

 

  そもそもスクワットとは・・・

  定義を調べたら、<上半身を立てたまま行う膝の屈伸運動> というのが一般的なようだ。

  ”膝の屈伸運動” そう思ってスクワットをすれば、前腿が鍛え得られて太い腿になりそうだけど?

  

  いや、<上半身を丸めずに真っ直ぐにしたまま膝を曲げる>という動作も、やり方次第。

 

 前腿を鍛えるのか。ハムストリングスを鍛えるのか。

 その2種類が上の動画で簡単に説明されている。

 

 違いは上半身の傾き。

垂直に近いと前腿が太短くなる。

 

 上半身が前傾(背中を丸めないことに注意)→ハムストリングス、股関節を使う。 

 

  ただし、どちらも太極拳で使うものではない。

 (前者は前腿が収縮して他の筋肉との連動が断絶、後者はお尻が出過ぎて腰の力が使えない。)

 

  ここで、スクワットを<膝を屈伸させる>という意識ではなく、<上半身を立てて腹筋を鍛える>という意識で行うと、上の2つと似て非なるスクワットになる。

検索するとたくさんヒットする。

 

https://live-publishing.jp/media/14334/

 

https://www.esthetic.cc/column/01420/

 

 

太極拳をフルスクワットでやる低架子の人はごく一部。多くは中腰、ハーフ スクワット。

 

 https://bokete.jp/boke/10010686

 

 やはりこれも気をつけるのは腹筋。

 腹筋を鍛えようと思って腰を落としてみるとどうだろう?膝を曲げる意識はほとんどないのでは?

 

(ここで少しややこしい点は・・・

直立姿勢から中腰姿勢になるのは腹圧を高めたいから。腹圧をかけるからコア腹筋が鍛えられる。

しかし太極拳では最初から「放松」が強調されて腹の力も抜くように指導される。腹を放松させるのも、それによって丹田を中心に次第に腹圧が上がっていくのを狙っているのだが、丹田の形成がうまくできないまま腹の力を抜いてゆるいお腹でずっと太極拳の練習をし続けてしまうケースがあるかもしれない。すると腹で身体を支える意識がないから一番上の動画で紹介されたような前腿に乗ってしまうスクワットになってしまう危険性が高くなる。

 腹筋を使うつもりで太極拳の姿勢をとってみて腹で身体を支える感覚を覚えてから、徐々に腹のしっかり感が消滅しないように表層部から腹の筋肉の力を抜いていく、というような練習方法も考えられるかと思う。)

 

そのような”中腰で腹筋を使う”意識は日常生活でも必要かと。

家事は中腰のオンパレード。

 

例えば左のなおみコさんのブログにあるような家事の姿勢。http://naomico-today.seesaa.net/article/446693705.html

 

膝を伸ばしきって前かがみになると腰や首に負担がかかる。だから中腰になろう・・・というが、それは膝を曲げることではなく、腹筋、腹圧を高めるということ。

 

そして介護の姿勢。前かがみ中腰の姿勢が多く腰痛に悩まされる人が多いという・・・

http://heiwa-net.ne.jp/care-nursecall/trouble/oh-backache/

 介護の姿勢に古武術を応用・・・

 https://www.asahi.com/articles/ASJDG551YJDGUEHF015.html?iref=pc_photo_gallery_bottom

 

常に股関節から体を曲げるようにして骨盤と腰骨をまっすぐに保つと、腰だけに負担がかからない状態になります』

とあるが、このような姿勢にすると<腹圧が高まるので>”腰だけに負担がかからない状態”になるのだと思う。

だから太極拳では”丹田”をとても大事にする。

 

丹田、分からなければ最初は腹筋でもよい。膝を曲げる時(例えば椅子に座る時)は、膝を曲げようとした時にすかさず腹に力を入れること、腹がゆるゆるのまま膝を曲げない、日常生活でそんな訓練をするのはとても役立つと思ったのでした。 気がつくと案外抜けてることがある・・・日常的な意識の問題。(ん? 椅子に座ってメモ書いている間も腹圧抜いちゃいけなかった・・・)

 そう、起式でポンする前にやはり腹圧、腹筋。丹田はまず”腹”への意識から。

 

 

2021/7/30 <フェンシングを見て気づいたこと>

 

 今日はフェンシングで日本男子が団体で金メダル、エペで金メダルは快挙♪ とのこと。フェンシング、リーチが長い欧米人の方が有利そうだけど・・・ と決勝ダイジェストを見て驚いた。

 下半身の機敏さがものすごい。

 フェンシングの技は全く分からないのだけど、それだけは分かった。

 

 足は機敏でなければならない、と推手の時に師父に注意されるが、じゃあ、常に動かしてステップを踏んでれば良いのかなぁ〜、なんて止まらないようにただ動かしたりしていた。

 が、今日のフェンシングを見ていて、足が機敏というのはただ足を動かすのが速い、というだけでなく、それによって全身のロックを外して伸び縮み自在の身体を作ることができるのだと感じた。

 

 ロシアとの決勝戦。向かって右が日本選手。上は宇山選手、下は山田選手。

 日本選手は身軽で下半身の動きが相手を上回っている。

 特に目立つのが、“裆”! 股の開きが自由自在。

 相手のロシア選手達はなかなかそこまで使えないよう・・・

 日本選手達は思いっきり裆を広げてリーチを伸ばし低い位置に突っ込んでいける。

 

 こういうコスチュームだと裆がよく見える・・・ 太極拳とかその他武道では裆や胯の動きは見せないような服を着る・・・

 

 見て気づいたのは、フェンシングは順歩(右手で突く時に右足を出す)ばかり・・・たしかに、ここで逆足を出す拗步にしたら身体が真正面に向いて刺される面が広くなってしまう。だからいつも敵に対して身体は斜め。

←先月書いたメモを思い出しました(左は6/19メモに乗せたもの)

 

この時の師父の前足は南向き、後ろ足は東向き、90度の開き。

で、上のフェンシングの選手達が思いっきり裆を広げる時は、やはり、足先は90度に開いている。

 

  が、足先が90度、という表現は誤解を招きやすい。正確に言うと、股関節がぐるっと回転している内踵が回っている。

 

そして、このように股関節を回転させて内踵から内腿を使わないと床からの反発力が上半身から腕、手、そしてエペへと貫通しない。節節貫通させて勁を通すためには身体の内側に”捻り”の力が必要になる。これが太極拳でいうチャンスー(纏糸)勁だ。

 

足先が前に向けば向くほど裆が緩むので足で地面を押した力が太もも付け根でストップしてしまう。チャンスー勁生まれず貫通の力ではなく筋肉の力で打つ感じになる。

 上のフェンシングのフォームを真似してみると力の貫通の感じが分かるかもしれない。前足に対して後ろ足はどのように広げるべきか、身体は真正面に向けるのか、それとも斜めに向けて(顔は前に向けて)ねじって使うのか? 

 そんなことを考えたのでした・・・

 

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『今日のメモ』毎日の練習は気づきの宝庫。太極拳の練習の成果が何に及ぶかは予測不可能。2012年9月〜のアーカイブは『練習メモアーカイブ』へ

練習のバイブル本

 『陳式太極拳入門』

   馮志強老師著

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2012/3/20

日本養生学会第13回大会で研究発表をしました。

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