站樁功の考察 

<基本の要領>

➀無極タントウ功の形

 

馮志強老師の本は次の言葉から書き出されています。

 『練拳須従無極始』

   太極拳を始めるにあたっては、まず「無極」から開始しなければならない。

 

「太極」は「無極」から生まれます。「無極」がなければ「太極」はありません。

站樁功は立った止まった状態で行う功法すべてを指しますが、通常私たちが練習しているのは、どこにも極をもたせない状態で立つ「無極站樁功」です。無極站樁功は「無」の状態に自分を持っていくことによって「太極」を生まれさせる功法です。

 

具体的には、静かに立ち、心も身体も力を抜いて、空っぽの「無」の状態に入っていきます。静かに立ち続け我を忘れるようになり「静」が極まると、そこから自然に、何か動きを持った「兆し」のようなものが下っ腹の奥に現われてきます。この現象を「太極が生まれる」といい、これがその後の全ての動きの「種」になります。

それは宇宙の成り立ちにも似ているかのようで、何もないところから何か生命のようなものが生まれてくるかのような・・・そんな感覚です。

そして「太極」分かれて「陰陽」となり「開合」となり「動静」となり、すべての動きが作り出されてきます。

 

無極站樁功においては、まず、「放松(ファンソン)」(力を抜くこと)が必須となります。全身の余分な力が抜けるところで、気が本来あるべき場所に戻っていきます。無理に意念で気を集めるのではなく、余分な力を抜いて抜いて抜ききることで、身体が自然の状態に戻るのを待ちます。

 

その手順は一般的には以下のようになります。

 

1.まず自然に立ちます。足は肩幅に開き、足先は前方に向けます。

 

2.放松(ファンソン)(力を抜く)

心から始めます。心で「放松」を思い、全身を「放松」させます。

 

2.虚領頂勁

真っ直ぐ立ち、頭のてっぺんが少し上に引っ張られているような感覚を保ちながら、膝と股関節を緩めます(緩める=少し曲げる)。

 

3.松肩

両肩を沈めます。具体的には、「肩井(けんせい)」のツボを下に引っ張るようにします。

 

4.含胸

胸を少し後ろに引きます。背中の方に向けて少し押す感じ。肩甲骨が開き背中が広くなります。あまり強く引きすぎないこと。胸の空気が腹の方に落ち、「胸がすいた」ように感じられればOKです。これが腹式呼吸への最も大切な要領になります。

 

5.塌腰(ターヤオ)、斂臀(リエントゥン)

腰が下に垂れ下がったように引っ張られ(塌腰、腰の椎骨節や皮膚、腱が真下に向けて伸ばされた状態。この時おしりは少し前方に巻き込んだようになります(斂臀)。所謂「でっちり」の反対です。

こうすることで「命門」のツボ(腰椎2番の下、臍の真裏あたり)が開き、背骨のカーブが自然に伸ばされて一直線になり、尾骶骨まで使えるようになります。

 

6.松胯(ソンクワ)、屈膝

胯は股関節のこと。股関節を緩めます。緩めるとは少し折り曲げることです。その時、膝に向かって真っすぐ折り曲げるのではなく、股関節の斜め上がりのラインに沿って(パンツの股のラインを思い浮かべてください)、折り曲げるのがコツ。そうすると自然に少し外向きに折れ曲がるはずです。股関節を緩めると膝も自然に曲がります。

股関節をピンと伸ばして緊張させると、脚に気が巡らず自由自在に動きません。また、股関節が十分に開かないと膝関節に負担をかけることになります。

 

7.最後に、足のかかとに意識を持って来て、かかとに身体の重心がかかるように調整します。こうすることで、足から頭までが一直線になります。併せて、両腕も力を抜き、肩から垂れ下がったようにします。全身から力が抜けて伸びた感じになります。

 

以上が無極站樁功の姿勢面(形)の要領です。

次回は意念の要領を書きます。

 

②無極タントウ功の意念

 

 站樁功の醍醐味は入静状態、『無極』に入ることです。身体も心も静かになり、さざ波もたたない程になって、初めて様々な変化が出現してきます。

 

入静状態に入るまでの一般的な意念の手順は以下の通りです。

参考にしてみて下さい。

 

1.<前方凝視>

目は前方20m位先の地面の一点を見る(首筋が背中からまっすぐに立つようにする。顎を引く)。ひと時前方を凝視。こうして雑念を除き心静かにする。 (ちなみに眼球を固定させると考えることはできません。従って妄想も湧きません。)

 

2.<眼と耳を内側に向ける>

目から出るエネルギーを、次第に自分の眉間(印堂穴)に向けて集め戻してくる(目を奥に引っ張っていくような要領)。同時に耳を閉じ自分の内側に向け、『聞こえるが聞かない』状態にする。

 

3.<意念で気を下げながら、『松開』(力を抜き、身体を開いていく)>

意念によって気を下に下げる。

眉間(印堂穴)→胸の奥(膻中穴)→丹田(臍下奥の気海穴)→会陰へ、それから、股関節、両脚を通り足裏まで気を下げていく。

気を上から下に通しながら、同時に気の通る箇所の力を抜き、筋肉や皮膚、毛穴、すべてを開き緩ませる。(あたかも全身を水が流れるかのよう。)

 

4.<入静>

入静状態に入っていく。即ち、次第に、外界を忘れ、我を忘れ、音もない境地『無極』に入っていく。30分以上立つ(^_-)

 

 

 

<背骨の調整>

 参考資料

   

<毎日メモより関連部分>

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 『陳式太極拳入門』

       馮志強老師著

ようせいフォーラム2017プログラム
3月4日(土)にパネリストとして参加しました。
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2012/3/20

日本養生学会第13回大会で研究発表をしました。

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