2016年4月

2016/4/20 <中正の難しさ、腹の気で背骨を立てる>

 

 鄭州から戻ってちょうど1週間。

 現地で師父に細かい調整、指導をしてもらい、帰国してからは四六時中、外側から直してもらったところを内側からつなげて調整しようとそればかり考えて過ごしていた。

 

 3月の第一回目の訪中中、尾骨付近に痛みが発生。坐っているのが辛かった。その根源には左腰でまだ開いていない部分があると分かり、そこから立ち姿を再調整。

 重心をもう少し左足の方によせなければならないとそれに注意して練習していたら、十数年前に切った左膝の前十字靭帯をそのままにしているせいなのか、左膝の関節がガクッと外れたようになって慌てておそるおそる戻す、ということを繰り返すようになった。

 靭帯を損傷したまま太極拳の練習をしてきたが、これまで一度も膝に違和感がなかった。

(実際、どちらの足の靭帯を切ったのか自分でもよく分からなくなって、2年ほど前、一度以前通っていた病院に問い合わせてみたこともあった。当時は手術に日取りまで決めていたが、その直前に担当医が転勤になり、そこで手術の件は立ち消えになった。その時、「靭帯が自然にくっつくことはあり得ないのしょうか?」と問う私に対し、その医者は、「普通はくっつくことはありません、でも、人体は神秘だからなぁ~。」と言った。私は、なら、手術しないでやってみよう、と太極拳の練習を始めたのでした(まだパリで劉師父に出会う前の話)。)

 

 靭帯がだめでも他の部分が頑張っていてくれたのかもしれない。重心が少し右に逃げていたのも身体が左膝をかばうためにそうしたのかもしれない。

 が、ここにきて、本当に中正をとろうとするとその部分に支障をきたすことが分かった。

 どうしよう~?

 第二回目の4月の訪中でも左膝の問題を抱えていた。左腰が開いて尾骨の左側が開けば膝の感じも変わるのでは・・・、と試行錯誤。本当に細かく外側から姿勢を直してもらい、私の内側から感じる中正と外側から作られた中正のギャップをよく意識するようにした。 

 背骨は思っているより右側にある・・・。

 左目で背骨を内視すれば内側の感覚と外側の正しい姿勢が一致するよう。

 ああ、左目で物をみるようにすればいいんだ・・・、と、穴あき眼鏡で視力矯正をしたときにあたかも左目で見るかのようだったことを思い出す。普段は右目でものを見ている。意識的に左目を使えば”真っ直ぐ”になるはず。

 

 この一か月で気が眉間の間の上丹田(祖窍:印堂穴の奥)に届くようになり、下丹田から上丹田までがグッと引き伸ばした太郎飴のようにつながってきた。下の丹田を見ても上の丹田(意)が外れない。無意識に陥る時間が減るせいか、それまでほどたくさん寝られなくなった(覚醒状態が強まったような)。

 上丹田は両目を合わせて一にした地点。(正確には両目、耳、鼻がその一点で合わさる。)

 左目と右目を合わせる、ちょうどその課題に差し掛かっているよう。

 

 昨日久しぶりに御苑で練習したが、生徒さんを引き連れて24式を練習していた時、第5式で左足を横に踏み出した際、あれ~、今まで使ったことのない足のラインで動こうとしている~!とびっくり。難関だった左腰のある部分が開いて、そこから尾骨左側も開き、膝裏の委陽のツボから踵の昆仑、足小指末端の至阴まで太い線でつながっている。足裏の踵から小指、薬指にかけての一帯がよく開き、足裏がペタッと気持ちよく地を踏める。足裏の横のアーチが形成されてきたのを実感。足裏が完璧に使える=身体が完璧に使える、ということ。だから仏足というのがあるに違いない・・・と余計なことが頭をよぎる。

 昨日の身体の開眼で、左膝の問題がほとんど解決してしまったよう。

 まだまだ注意は必要だが、このまま定着させればうまくいくはず。

 

 それにしても身体の中の気の量が本当に大事。練習をすればするほど内気の大事さを痛感するようになる。(医者がそのことを指摘できないでいるのが残念!)

 腰を開くにしても股関節を開く、どこを開発するにしても、内気を強く、膨らませられなければ開発は無理。ただ筋肉を鍛えても内気がなければ見掛け倒しになるだろう。

 日本に戻ってくると、腹がしぼんでしょぼくなった老人のような体型がやたら目につく(特に女性)。内臓はどこにいってしまったのだろう?と不思議になるような身体もある。

 中国のおばさん達はやたら元気でうるさいくらいだが、日本の女性は静かだけど覇気にかける。

腹だけ鍛えて頭を鍛えないのも問題だが、頭だけ鍛えて身体が貧相なのも問題。

 頭ばかり使っていると身体は委縮する。生物は使っているところが発達するから、日本人の頭が比較的大きく身体が小さいのは頭をよく使うからかもしれない。その究極は火星人体型??

 

 

 

 老人になって背骨が曲がるのは決して背筋や骨だけの問題ではなく、最も根本的な問題は腹側に張り出した空気のクッション(=丹田)がなくなるからだろう。

 宇宙の構造しかり、物体の構造しかり、人体もそのほとんどが空間からできている。

 その空間を満たすモノ(非物質的なもの、ダークマターなのかダークエネルギーなのか良く分からないけどそんな類のもの)がなければ身体は存在できない。

 人体の中で最も空間が多そうな場所は腹。ここの空気をしっかり膨らませてエアバックを作れば背骨は自然に立つ。

『背骨は背筋で立てるのではなく腹で立てる』とどこかで聞いたことがあるが、まさにその通りだと思う。腹のクッションで背骨の前側からちょっと後ろ気味に押し出してあげられれば背骨はすっきり立つ(その時に腹が折れない、凹み過ぎないよう・・・、腹の奥の奥で背骨を押して表層の筋肉は緩めていけるようにする・・・そのためにはやはり少し練習が必要)。

 

 苦手なイラストを練習するつもりで下にイメージ図を描きました(単なるお遊び)。

 左端は丹田がしっかり腹、背骨を立てている段ボール君。

 真ん中と右は電車で良く見かける坐り姿。

 腹が折れて、内臓がかわいそうな状態になっている。真ん中と右は頭と首の角度の違い。胴体が折れていると、首を真っ直ぐにすれば下向きになって前が見えない(真ん中図)、頑張って真正面を見ようとすると首が折れ曲がります。首の角度がおかしいのは首が問題なのではなく、その土台になっている身体(腹、腰、臀部)に問題があります。

 ご参考までに。

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2012/3/20

日本養生学会第13回大会で研究発表をしました。

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