第10式 掩手肱捶 (yan shou gong chui)

第10式 掩手肱捶 (yan shou gong chui 手を覆って上腕でパンチ)

動作を4つに分けています。動作1,2が前半、3,4が後半です。

<動作1>
 『挒(リエ)摔(シュワイ)』(挒:二方向の力で相手を封じる、摔:転ばせる)
  (1)第9式定式から重心を左足に移しながら右手は下弧を描いて左胯前へ。左手は上弧を描いて左胸前へ。
  (2)身体を右方向に旋回させながら左足を扣(コウ:足先を内側に向ける)→左足先は東へ向く。
     右手は逆纏で上弧を描いて右股外へ按。
     左手は逆纏で下弧を描いた後順纏で上弧を描き胸前に差し出す。重心を右足に移す。
  (3) (2)を左右逆に行う。左手は左胯外へ按、右手は胸前へ差し出す。重心は左足へ。
  (4)右手と右足を身体に引き戻し、右足の膝を上げ90度回転させてから震脚(足先は南に向く)。
     右足の回転と同時に、左手は逆纏から順纏で大きく立円を描き右首上に左手首を落とす。

<動作2> 掩手肱捶第一回目
  (1)左膝を上げ左足を北東方向へ大きく開く。足裏内側から着地。足先は東を向く。
     同時に両手は立円を描いて南西方向へ差し伸ばす。重心は右足。
  (2)両手で下弧を描きながら左足へ重心移動。
     続けて右足へ重心移動しながら左手は上弧を描いて南東に差し出す。右手は左脇下に置いたまま。
  (3)左手を左腹へ引くと同時に右手で反背捶(裏拳)。右足先で地面を蹴って左足へ重心移動。
      (これが第一回目の掩手肱捶)

<動作3>
  (1)『盤肘』(重心は左足→右足→左足→右足)*身体は東向き。
     両手掌を下向きにし、左手は身体に近い弧線、右手は身体に遠い弧線で逆時計回りの平円圏を描く。
     (ここまで左手が右手の下を通る。重心左足から右足へ)
     半分ほど周ったところで掌を上向きに翻し(重心は左足へ)、
     続けて右手が相手の首をチョップするところまで回す。左手は左鎖骨前まで。(重心は右足へ)
  (2)右手掌を下向きに翻し、自分の股間に向けて按。
     左手は自分の胸前で立掌にし、真っ直ぐ前方へジーをする。重心は左足へ。左お尻に坐る。はら

<動作4> 掩手肱捶第二回目
  (1)重心を右足に移しながら両手で拳を握って逆纏で弧を描いて相手のこめかみを打つ。
  (2)南東に向きながら双拳を腹前に落とす(重心いったん真ん中、放松)。
  (3)引き続き腰胯を右に旋回させ右足重心になりながら、
     右手は後方へ逆纏で下弧を描き、八字手を作って上腕を回して右脇下に構える。
     左手は前方(南東)へ逆纏で下弧を描き、八字手で前方を指す(相手の胸位置)。
  (4)右足裏を蹴って左に重心移動しながら、右手は拳に変えて前方を打つ。
     左手は真っ直ぐ後方に肘を引くようにする。 (これが第二回目の掩手肱捶)


文字にするとえらく複雑です。(私も読み返す気力がありません・・・変なところがあったら練習で訂正します。)

ポン、リュー、ジー、アン、ツァイ、リエ、肘(ジョウ)、カオ の八法について面白い動画があるので、息抜きにどうぞ。どこか知っている動作が入っているのが分かりますか?(最後は纏糸勁チャンスージンを述べています。)
https://www.youtube.com/watch?v=bwk3YOWks8w

余裕があればこれもどうぞ。中国の一般大衆向けの番組です。
https://www.youtube.com/watch?v=AqjRbJYaG_k

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『今日のメモ』毎日の練習は気づきの宝庫。太極拳の練習の成果が何に及ぶかは予測不可能。2012年9月〜のアーカイブは『練習メモアーカイブ』へ

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2012/3/20

日本養生学会第13回大会で研究発表をしました。

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